最後の「74式戦車」になぜシャチホコ? 滋賀の部隊なのに… 総本山はシャチホコだらけだった!

バラエティありすぎ! 守山駐屯地のシャチホコたち

 シャチホコは「体は魚、頭は虎という架空の海獣」であり、火災などが起きた場合にはその口から水を出して消火してくれるという伝承から建物の守り神として扱われるようになりました。中でも金色をした「金鯱」は守り神として最上級の存在とされています。

 その守り神をシンボルマークに選んだのは、地元の名古屋城の金のシャチホコが有名だったこともあるでしょうが、第10師団が自分たちの部隊だけでなく、この地域の守り神になりたいという意味も込められていたのかもしれません。

 なお、金のシャチホコは漢字で書くと「金鯱」。読み方としては「きんしゃち」や「きんこ」となります。ゆえに、第10師団は「金鯱(きんこ)師団」という通称まで付けられています。

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守山駐屯地の正門にある石造りの対のシャチホコ像。その後ろに見えるのが師団司令部の庁舎(布留川 司撮影)。

 このように金鯱マークは、部隊の正式シンボルとなっているため、守山駐屯地のいたるところでシャチホコの姿を見ることができます。

 まず、駐屯地の正門の上には立派な石造りのシャチホコ像が対で鎮座しており、ここを訪れるすべての人々を出迎えています。師団の中枢ともいえる司令部庁舎でも、正面入り口の上には城の天守閣の屋根部分を再現したオブジェがあり、そこには名古屋城と同じように金色のシャチホコが置かれています。また、内部のエレベーターフロアの床には、シンボルマークが入った巨大なフロアマットも敷かれていました。

【え、名古屋城を再現!?】金のシャチホコが載る第10師団の司令部庁舎ほか(写真)

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