「高速道路渋滞の始まりってどこ?」いつの間にか終わるけど発生場所はだいたい決まってる!?
高速道路の渋滞はヤキモキしますが、多くの場合、流れたかと思うと、すぐに終わってしまいます。それはなぜなのでしょうか。
1台のクルマのブレーキからそれは始まる?
秋の行楽シーズン、高速道路でも休日の渋滞が目立っているようです。事故などではなく自然に長い長い渋滞ができることもありますが、ヤキモキしながら進んでいくと、いつの間にか終わってしまい、明確な始点がハッキリしないことが多いです。
NEXCO東日本によると、渋滞原因の約7割は「交通集中」によるものとのこと。渋滞の基準をNEXCO各社は40km/h以下で低速走行、あるいは停止発進を繰り返す車列が1km以上かつ15分以上継続した状態としていますが、大体は混雑時の無意識の減速やブレーキにより発生します。
よく渋滞が多い場所として、「サグ」という名前が挙げられます。現在では本線上でも「サグ」という看板が設置されているところも増えました。これはかんたんに言うと、道路が下り坂から上り坂に切り替わる部分です。以前に国土交通省が行った調査によると、渋滞の約63%がこうしたサグ部で発生しているそうです。
サグは勾配が極めて緩やかに変化する場所であるため、ドライバーが勾配の変化に気づかず、速度低下が発生しやすいのが主な原因とのことです。速度が低下すると、車間距離がだんだんと短くなり、後ろのクルマがブレーキを踏むことになります。すると、後続のクルマも次々とブレーキを踏むことになり、交通量の多い場合は渋滞になってしまうというわけです。そのため、NEXCO東日本では、公式サイト「ドラぷら」内でサグ部での渋滞発生の詳細を説明しているほどです。
また、混雑し始めると、早く走ろうと追越車線側へ移る車両が増え、それによりブレーキを踏む車両が増えていきます。このため、追越車線側から渋滞が発生すると言われています。
サグのほかには、インターチェンジの合流点、トンネルの入口などが渋滞発生場所として挙げられています。
つまり、渋滞がいつの間にか流れ始めた場合、サグ部や合流点のような、ブレーキを踏む可能性がある場所を抜けたためと考えられます。事故や規制が原因ではない自然渋滞は多くの場合、なんとなく流れがよくなり、そのまま渋滞が終わってしまうのはそのためです。
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