JRの手を離れる在来線最長「北陸トンネル」3セクにどう影響? “長大トンネルの移管”すでに事例も
歴史的な長大トンネル 3セク移管後はどう維持する?
このような特殊な環境にあるトンネルの保守を3セクに移管して問題ないのでしょうか。JR西日本によれば「移管からしばらくの間はハピラインふくいへ出向者を派遣し、運営面での支援を行う」ものの、いずれは全てが移管されるそうです。
100年以上使われるトンネルは珍しくないとはいえ、開通から60年が経過した北陸トンネルの保守は相応の手間がかかるのではないでしょうか。JR西日本は「経年やトンネル長などの条件に応じて保守していますが、一般的な日常的な保守と大きく異なるものではありません」と述べており、まだ大規模な修繕が必要な状態ではないようです。
ハピラインふくいにも聞いてみましたが、「北陸トンネルの保守作業は一般的な鉄道トンネルと同じで、特別な作業等はないため、特に負担が大きいということはございません」とのこと。専門的な検査業務については外部に委託する予定と回答しています。
実は、同様の長大トンネルが3セクへ移管された例は、同じく旧北陸本線の区間にすでに存在します。えちごトキめき鉄道の能生~名立駅間にある総延長11.3kmの「頸城トンネル」です。北陸トンネルと同じく1960年代に開通したトンネルですが、2016年の移管以降、特に問題はないようです。適切なメンテナンスさえ行えば案外、長いだけで普通のトンネルということなのかもしれません。
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Writer: 枝久保達也(鉄道ライター・都市交通史研究家)
1982年、埼玉県生まれ。東京地下鉄(東京メトロ)で広報、マーケティング・リサーチ業務などを担当し、2017年に退職。鉄道ジャーナリストとして執筆活動とメディア対応を行う傍ら、都市交通史研究家として首都圏を中心とした鉄道史を研究する。著書『戦時下の地下鉄 新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団』(2021年 青弓社)で第47回交通図書賞歴史部門受賞。Twitter:@semakixxx
北陸新幹線の延長に反対です。理由は在来線の経営悪化を地方にぶつけただけ
特に北陸本線と呼ばれてた在来線特急で名古屋発のシラサギは敦賀止まり。これでは北陸自動車道の高速バスのほうが直通で金沢迄行けるし、時間も早く 運賃も半分以下だ。