落ち葉ごときで?? 車輪すべって4時間缶詰め… なぜ鉄道は坂に弱いのか

JR山陽本線の難所「セノハチ」で、旅客列車が乗客を乗せたまま4時間立ち往生するというトラブルがありました。ただでさえ急坂なこの区間に落ち葉が積もり、車輪が空転したのが原因だそう。こうした事態に鉄道はどう対応してきたのでしょうか。

大阪の都心に新たな難所が誕生!?

 セノハチの場合は、同区間を旅客列車のほか貨物列車も走行します。編成の長い貨物列車(東京方面行き)は、勾配対策として最後尾に補助機関車を連結。先頭での牽引に加え“後押し”で列車を支えています。

 歴史をさかのぼると、かつての蒸気機関車は上り勾配で、レールに砂を撒いて走行していました。こうすることで車輪とレールの摩擦力を高め、空転を防いだのです。現代はセラミック粉を噴射するのが一般的で、上り勾配での滑り止めのほか、ブレーキ時は停止距離の短縮にも寄与します。

 他方、鉄道にとっては上り勾配だけでなく下り勾配も大敵です。重量のある車両がいくつも連結されている構造上、下り勾配で勢いがつき過ぎ、カーブに差し掛かっても止まりきれない危険性をはらみます。そのため急勾配区間を走行する車両は、ブレーキを何重にも施したり、特殊なブレーキ装置を搭載したりします。

 例えば、セノハチを走る旅客列車の車両は「抑速ブレーキ」を備えます。これは、停止するまで制動する通常のブレーキとは異なり、加速するのを抑え一定の速度以下を持続させるブレーキです。先述の補機も、実は下り勾配で後方からブレーキ支援する役割も持っているのです。

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うめきたエリアに急勾配が誕生した(乗りものニュース編集部撮影)。

 ちなみに2023年2月には大阪の都心部に、新たな難所が誕生しました。地下化した「うめきた」エリアを通る梅田貨物線です。地下15mから短距離で地上に出るため、約23パーミルの急勾配となったのです。ここではセノハチ同様、貨物列車に補機が連結されています。

 できあがってしまった勾配は仕方ないにせよ、落ち葉は対策の余地があります。JR東日本では、始発前に列車を走らせレール上の落ち葉を払ったり、車輪の空転対策として車両を増結し、パワーを強くして走らせたりしています。

【了】

【今考えるとスゴイ!】これが「JR線イチの急坂」に挑む列車です(写真)

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