ウクライナなぜ士気高いまま? 開戦まもなく2年 西側兵器の供与による好循環/ロシアが抜け出せぬ悪循環とは

ロシア軍がウクライナに侵攻を開始してからもうすぐ2年になろうとしています。相変わらず高い士気を保つウクライナ軍ですが、それは自国の領土を絶対に渡さないという硬い意志以外にも理由があるようです。

高い生残性は高い士気に直結

 結果として、ロシア軍兵士よりもウクライナ軍兵士のほうが高い士気を保っていることが、奮闘を続けている大きな理由となっている模様です。一方で、ロシア側に関しては相も変わらず、戦わずして車両を放棄・脱出して逃亡する兵士が散見されると伝えられています。

 もしかしたら、西側製MBTやIFVに乗るウクライナ軍乗員の生存率の高さを知って、ロシア側はこれまで以上に戦意が低下しているのかもしれません。

 この流れは、ウクライナに対して米英独を始めとした西側諸国から各種戦闘車両の供給が続く限り絶えないでしょう。

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ウクライナ軍のStrv.122戦車。ドイツ製「レオパルト2A5」のスウェーデン軍仕様で、ドイツのものよりも防御力に優れていると言われている(画像:ウクライナ国防省)。

 昨今、ウクライナ国防省が発表したところによると、2022年の開戦以降、ロシア側に累計で戦車5000両以上、戦車以外の各種装甲戦闘車両1万両以上という損失を与えたとか。このなかには前述の通り、ロシア軍兵士らが戦わずして前線に放棄していったものを鹵獲(ろかく)した数まで含まれます。そういったロシア側の動きこそ、まさにウクライナ側にとっては「戦わずして勝つ」といえるものでしょう。

 ウクライナ軍の士気向上と反比例する形でロシア軍の士気阻喪(そそう)が進んでいるのであれば、それはもう「目に見えない大戦果」といえるのかもしれません。

【了】

【写真】あり得ない壊れ方をしたロシア戦車/ウクライナ軍が乗りこなす西側戦車

Writer:

東京・御茶ノ水生まれ。陸・海・空すべての兵器や戦史を研究しており『PANZER』、『世界の艦船』、『ミリタリークラシックス』、『歴史群像』など軍事雑誌各誌の定期連載を持つほか著書多数。また各種軍事関連映画の公式プログラムへの執筆も数多く手掛ける。『第二次世界大戦映画DVDコレクション』総監修者。かつて観賞魚雑誌編集長や観賞魚専門学院校長も務め、その方面の著書も多数。

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