高速SA・PAついに「立体駐車場化」検討へ 増やしても増やしても足りない駐車マスに“奥の手” 特に都市部から

ついに明記されました。

4年で3000台増やしても足りない駐車マス

 日本高速道路保有・債務返済機構とNEXCO3社(東日本・中日本・西日本)、本四高速は2023年12月26日、「高速道路SA・PAにおける利便性向上に関する整備方針」を策定し公表しました。そのなかで、駐車場の「立体構造化」に取り組むことが新たに打ち出されています。

Large 231226 rittai 01
SA・PAのイメージ(画像:写真AC)。

 全国の高速道路SA・PAで特に大型車の駐車マス不足が深刻化し、NEXCO各社は2022年度までの4年間で約3000台分の大型車マスを拡充するなどしてきました。それでも駐車マスは依然として不足。平日は全国の約5~7割のエリアで大型車マスが足りていないといいます。

 これまで、小型車マスと大型車マスの兼用化をはじめとしたレイアウト変更や、SA・PAの遊休地や隣接地、あるいは路外の土地を活用した駐車マスの拡充などが行われてきましたが、2024年度からは新たに立体構造化を検討するそうです。大型車マスを1階に、小型車マスを2階に配置するイメージも示されています。

 具体的な検討フローも打ち出されています。既存レイアウトの変更で対応ができない、SA・PA内に有効活用可能な土地がない場合に、中長期的な対策として、「SA・PAの隣接地に取得可能な土地があるか」「新たなSA・PAの設置が可能か」「立体構造化により大きな効果が得られる箇所か」という着眼点で検討。特に、「都心に近いSA・PAや都市間中間地点で休憩需要の高い箇所」より、こうした検討を進めていくといいます。

 このほかにも、たとえば、高速道路に隣接かつ広範な土地を取得可能な場合、「休息」を目的とした大型車専用のSA・PAを新たに整備することや、法的整理を行ったうえで、混雑エリアについては一定時間以上の利用について「有料化」を検討すべき、となどいった方針も打ち出されています。

【了】

【画像】これが「SA・PA立体駐車場」のイメージです

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。