「サンライズ」後継の参考に? “世界最新の寝台列車” 欧州に登場 まさに「走るカプセルホテル」!

オーストリア国鉄の最新夜行列車「ナイトジェット」は、全ての寝台が個室化された豪華設備が特徴。もしかしたら我が国の「サンライズ出雲・瀬戸」の後継を開発する際にも参考になるかもしれません。

あ、これ住めそうだぞ

 新世代のナイトジェットに使われる車両は、新たなイタリアの鉄道車両に関する防火規格に対応し、最高速度230km/hで運転されます。基本は7両編成で、寝台車と座席車があり、寝台車は全て冒頭に述べたように個室もしくは簡易個室です。

 しかも、個室の入口、および座席車の手荷物ロッカーは非接触ICカード(NFC規格)によるロックがついており、セキュリティ面でも抜かりありません。また、全車両でWi-Fiサービスも提供されています。

 個室寝台はバリアフリーのものを含めて3種類あり、いずれもトイレとシャワー完備。照明やエアコンも個別に調整でき、壁にはスマホ用のワイヤレス充電器とその他モバイル機器充電用のUSB-Aポート、そして家庭用電源コンセントが備え付けられています。

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駅に入線する新しい「ナイトジェット」(画像:オーストリア連邦鉄道)。

 クシェットと呼ばれる簡易個室は、これまでの3段寝台が廃され、最大4名が利用できる2段寝台のものに加え、個人旅行者向けの「ミニキャビン」が新たに設けられました。

 この「ミニキャビン」、見かけは日本でお馴染みのカプセルホテルそのもの。小さなカプセル状の個室が上下2段に並んでおり、上段に上がるステップ部分には靴と手荷物をしまうための施錠式ロッカーが用意されています。

 内部はカプセルホテル同様狭いものの、入口が施錠できるためプライバシーやセキュリティは確保されています。外を見られる個別窓のほか、折りたたみ式のテーブル(裏面には鏡)やUSB-A充電ポートと家庭用電源コンセント、照明をきめ細かく調整できるコントロールパネルもあり、それなりに居心地は良さそうです。

 日本でも、夜行フェリーは個室化が進んでいるほか、夜行バスでもセキュリティやプライバシー確保を重視した設備が増えてきています。登場から四半世紀を経て日本唯一の定期夜行列車となっている「サンライズ」も、もし後継が造られるとすれば、“個室化”の流れは無視できないのではないでしょうか。

【了】

【まさにホテルだ!】これが「世界最先端の寝台列車」です!(写真)

Writer:

ゲーム誌の編集を経て独立。航空宇宙、鉄道、ミリタリーを中心としつつ、近代建築、民俗学(宮崎民俗学会員)、アニメの分野でも活動する。2019年にシリーズが終了したレッドブル・エアレースでは公式ガイドブックを担当し、競技面をはじめ機体構造の考察など、造詣の深さにおいては日本屈指。

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