東京から最も近い「全駅ICカード非対応」 どっこい頑張る108年目の「流鉄」 ルーツは町民鉄道

つくばエクスプレス開業で打撃…

 流山線の乗客数は増え続け、1993(平成5)年には年間利用客610万人を超えました。列車本数も増発が続けられ、1996(平成8)年時点の列車本数は72往復/日でした。

 順調に来た流山線ですが、2005(平成17)年のつくばエクスプレス開業の影響は大きく、以降は乗客減となりました。2024年1月現在の列車本数は64往復/日です。

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幸谷駅(2024年1月、安藤昌季撮影)。

 全部で6駅と短い流鉄。筆者(安藤昌季:乗りものライター)は2024年1月、全駅下車の旅を実行しました。乗車したのは馬橋駅の隣駅である幸谷駅です。

 同駅は1980年代、国鉄(現・JR)武蔵野線の新松戸駅に近づける形で300m移転した経歴があります。駅舎はマンション「流鉄カーサ新松戸」の1階にあり、不思議な雰囲気です。なお、駅開業時は地名が「幸谷」だったのですが、現在では地名が「新松戸」となっているので、駅名の由来が分かりにくくなっています。幸谷駅からは100mほど離れた近いところに、大きな新松戸駅が見えます。

 窓口で1日乗車券を買い、ホームに出ます。ICカードは非対応で、改札はまるで昭和のよう。ちなみに東京駅から最も近いICカード非対応駅です。到着した列車にはヘッドマークが付いており、愛称はどうやら「あかぎ」号のようです。

 住宅すれすれを電車が走る風景が続きます。車窓右側には田畑も見え、交換駅である小金城趾駅に到着しました。ワンマン運転の電車から女性運転士がホームに降り、行き違い列車を待ちます。

「都心に最も近い」の根拠(写真)

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コメント

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1件のコメント

  1. P3, 2カ所.
    正) 坂川
    誤) 板川