高速道路を泳ぐ「ふき流し」が伝える重要なメッセージとは? “泳ぎ方”から何がわかるのか
高速道路などに設置されている緑色の「ふき流し」、この設備はドライバーに対して情報を伝える役割を持っています。見方を覚えると、その重要性もわかるかもしれません。
あの流れ方で“数字”が分かる!
高速道路を走っていると、こいのぼりのような、緑色の筒状のものが上空を漂っている光景を見かけることがあります。これは「ふき流し」と呼ばれるもの。これも、ある役割をもった立派な「道路施設」です。
NEXCO東日本のホームページでは、ふき流しについて「風の向きや強さを目で判断するために設置されています」と説明しています。
実は高速道路で風は事故の原因になり得ます。トンネルから出た途端に強い横風が吹いていると、風にハンドルがとられてしまうことも。橋の上なども強い風が通りやすい場所で、強い横風にあおられてクルマが横転してしまうこともあります。そのような風の強い場所の手前には、必ずふき流しが設置されています。
ふき流しは風が強ければ強いほど、横向きになびくことになりますが、NEXCO東日本によると概ね風速10m/s以上で水平になびくようになるそうです。この毎秒の風速が10mの状態から、走っているクルマが横にあおられるような感覚を受けるようになるのだとか。ふき流しの状態を確認したら、ハンドルをしっかり握り、あおられないようにしたいところです。
特に、ミニバンのように背が高く車両サイドの面積が大きいクルマや、軽自動車のように車体が軽いクルマは横風の影響をより受けやすい傾向があります。風が強いことが分かった場合はスピードを落とすことも大切です。
なお、ふき流し色は緑色と白の縞模様のものだけではなく、黄色に白のタイプもあるようです。期間限定で、錦鯉柄のふき流しが関越道と北陸道の一部で掲揚されたこともあります。高速道路のほかには空港でも同様に風速を目視する目的で、ふき流しが設置されています。
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