50年経っても売れまくる「F-16」戦闘機、一体何がいいのか? 歴史はまだまだ“折り返し地点”!?

「ステルス性ないF-35」と呼ばれる最新型

 現在の主力製品ともいえる最新型は、F-16ブロック70/72と呼ばれる性能向上型です。F-16Vとも通称されるこのタイプは、新型のレーダー・センサーに加え、ネットワークシステムやミッションコンピューター処理装置を持っています。ゆえに、「ステルス性のないF-35」とも形容されるほど高性能な機体で、だからこそ第一線級の戦闘機として十分すぎる能力を持っているといえるでしょう。

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ギリシャ空軍に引き渡されたF-16V戦闘機(画像:ロッキード・マーチン)。

 戦闘機そのものは、ミサイルなどの各種武装を運ぶだけの乗りものに過ぎませんが、これまで重ねた量産効果により、機体そのものが非常に安価な点もポイントです。しかも、アメリカ製の多様かつ優秀なミサイル類を自由に選択でき、空中戦や対地攻撃、対艦攻撃、偵察任務など、あらゆる作戦に適応可能な多用途性を持っています。

 端的にいえば、F-16Vは「安価なのに何でもでき、しかも最新鋭機に劣らない」機体で、だからこそ世界の戦闘機市場を制し続けているのです。

 ロッキード・マーチン社は2017年に、フォートワース工場におけるF-16の生産を4588号機(うち3620機がフォートワース製)で完了し、一旦は量産ラインを閉鎖しました。しかし、このときライン閉鎖した理由は、フォートワース工場を最新鋭のF-35「ライトニングII」戦闘機の生産拠点にするための措置であり、F-16の生産はサウスカロライナ州のグリーンビル工場に移転のうえ再開されています。

【兵装モリモリ!】これが「本気モードのF-16V」です(写真)

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