「100年乗っても大丈夫!」な爆撃機、航空ショー上空でなぜ“チラ見せ”? 超控えめに飛ぶのはワザとです!
シンガポール航空ショーで、米空軍の爆撃機B-52Hが2機、展示飛行を実施しました。「100年運用」が見込まれるこの機ですが、展示飛行の方法もユニークです。
B-52Hを「チラ見せ」する背景
B-52Hはその航続距離から、実戦の場合は前線近くの基地へ移動することなく出撃でき、これにより作戦の自由度も高まります。そして、存在感を放つには演習時に加え、多くの人々が注目する航空ショーがよい機会になります。
アジアでは近年、海洋進出を強める中国、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮の行動に歯止めをかける動きが強まっており、B-52Hも一翼を担っています。
つまり「グアムから直接アジアで攻撃に移ることできる爆撃機である」ことを示すために、シンガポール航空ショーでは、あえて上空を通過するのみで存在感を示しているのです。
B-52は今後、B-52Hのエンジンを更新したり電子装備を新しくしたりして、新たにJ型の名称となり、2050年代まで飛ぶ予定です。いずれ、米国が現在開発中の最新型のB-21ステルス爆撃機とB-52がコンビを組むことになります。“100歳までバリバリ現役”になりそうなB-52は、その性能において現在も、そして未来も、高い抑止力を持ち続ける爆撃機であるといえるのです。
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