「島みたいなもんだから『空母』にしちゃえ」!? 奇想天外な発想「氷山空母」大戦中マジメに検証した結果

第二次世界大戦の序盤、ドイツ潜水艦による通商破壊に苦しむイギリスはとんでもない方法でそれに対抗しようとします。「氷山」を「空母」にしてしまうという計画です。

実際に縮尺したテスト船を作ってみると…

 この案は実際に、パイク博士とルイス・マウントバッテン大佐経由で、当時のイギリスの首相だったウィンストン・チャーチルに大真面目に提案され一定の支持を得ました。

 氷山空母は正式に「ハボクック」計画として動くことになり、1943年にはカナダのジャスパー国立公園にあるパトリシア湖で、本当に運用できるのか試験が行われています。湖に大規模な模型が建設され、断熱や冷凍技術、強度といった項目が約4か月に渡り検証されました。

 建造されたプロトタイプを検証した結果、建造自体は不可能ではなく、建造できるという評価に。しかし、このままフルサイズの氷山空母を建造した場合、その艦はイギリス海軍の保有する空母と付随する艦艇を全て含めた費用よりも、はるかに高くつくことが判明。さらに、建造した後も運用費用は膨大になってしまうということで、1944年に同計画は正式に“凍結”されることとなります。

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アメリカが建造した護衛空母カサブランカ級(画像:アメリカ海軍)。

 なお、氷山空母の計画が始まった1943年頃には既に、アイスランドの空港が連合軍で使えるようになっていました。さらに、アメリカが参戦したことにより、同国が建造する安価な護衛空母も入ってくるようになり、輸送船護衛の航空戦力もかなり増強された結果、氷山空母の必要性はかなり薄れていました。仮にコストが安かったとしても建造される可能性は低かったかもしれません。

【了】

【本当に作る気だったの!?】これが、氷山空母の設計図面です(画像)

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