“新型”でも見た目ほぼ同じ! 海自の哨戒ヘリどう変わった?「プレステからプレステ5」級の進化!?

8年の開発期間を費やした海上自衛隊の哨戒ヘリコプターSH-60L。前代であるSH-60Kの能力向上型という位置づけですが、その外観はほとんど同じです。何が変わったのか、報道公開でその中身を見てきました。

オートパイロット機能も付加

 さらに搭乗員の負担軽減のため、飛行制御システム(オートパイロット)が付加されました。海自哨戒ヘリコプターの任務は対潜戦のほかにも対水上戦、警戒監視、輸送、通信中継、救難など多様で、活動域も日本周辺に留まらず海賊対処などで世界中に広がっています。パイロットには高い技量が求められますが、Lでは操縦に「職人技」に頼らないオートパイロットを導入したのです。

 例えば吊下げ式ソナーを下ろす時は、ホバリングしながらソナー位置を必要位置に保持し、安定させる技術が必要でしたが、オートパイロットによって機上電子員が求める機体位置を自動で制御できるようになりました。ちなみにKとLで飛行特性は同じなので、パイロットには特別な機種転換訓練も必要なく、変わったのはオートパイロットが追加されたことくらいだそうです。

 機内レイアウトへ目を向けると、座席の脱着が簡単になったほか天井高もやや高くなり、患者の担架輸送やサイドドアに備わる機銃の操作も容易になるなど、Kの運用経験から細かな改善も施されています。

Large 20240405 01
後部に搭載された対潜戦用の吊下げ式ソナー。SH-60Lでは任務に応じて比較的簡単に脱着ができる(月刊PANZER編集部撮影)。

 SH-60KからSH-60Lへの進化はパソコンのアップデートに近いかもしれません。筐体は変わらずタスク処理能力を向上させたからです。しかし、それは仕事が楽になることを意味しません。処理能力が増えれば要求される仕事量も増えるのが「仕事」の常で、いつも追いかけっこです。哨戒ヘリコプターと潜水艦の関係にも似ています。

【了】

機内は全然違う! SH-60Lを前代「K」と比較(写真)

Writer:

1975(昭和50)年に創刊した、50年以上の実績を誇る老舗軍事雑誌(http://www.argo-ec.com/)。戦車雑誌として各種戦闘車両の写真・情報ストックを所有し様々な報道機関への提供も行っている。また陸にこだわらず陸海空のあらゆるミリタリー系の資料提供、監修も行っており、玩具やTVアニメ、ゲームなど幅広い分野で実績あり。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス