「そんなバカな!?」第二次世界大戦の“奇抜な爆撃作戦”3選 零戦も真価を発揮!

戦場では、時に相手に「バカな!?」と思わせる作戦が展開されます。それは、航空機が誕生し、より三次元的な戦いが展開されるようになった20世紀以降も変わりませんでした。

航空機を使った大戦中画期的だった爆撃作戦!

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国立アメリカ空軍博物館に展示されるドーリットル隊長機のB-25(画像:アメリカ空軍)。

 戦場では、時に相手に「バカな!?」と思わせる作戦が展開されます。それは古代から近世はもちろん、航空機が誕生し、戦い方が三次元的になった20世紀以降も変わらず、特に第二次世界大戦中はそうした奇抜な作戦が多数展開されました。その中でも、航空機をもちいた画期的だった作戦3選を紹介します。

「まさか空母から爆撃機が飛ぶなんて!?」アメリカ軍ドーリットル空襲

 日本軍相手に太平洋の各地で劣勢が続くさなかの1942年4月18日、アメリカ軍は日本本土に初めての空襲を行いますが、その方法はかなり奇抜なものでした。なんと空母「ホーネット」に本来載るはずのない、双発の爆撃機B-25を計16機積んで、爆撃を試みたのです。

 この作戦では、比較的単距離で離陸できる双発爆撃機のB-25を使い発艦した後、日本本土を爆撃。着艦は不可能だったため、爆撃後は日本を横断し、大陸の中華民国勢力圏に着陸する計画が建てられました。

 アメリカはこのために、B-25を改造して燃料タンクを増設すると同時に、2月下旬頃から搭乗員を選抜し、フロリダ州のエグリン飛行場で秘密裏に猛訓練を行っていました。また、日本ほどではないですが、決して仲がいいともいえない当時のアメリカ陸海軍が戦意高揚のためと、珍しく共同で行った作戦でもあります。なにがなんでも日本に精神的ダメージを与えようという目的のもと考案された作戦です。

 実はこの空襲の直前、日本は「ホーネット」と「エンタープライズ」が活動していることを知っていました。しかし、当時のアメリカ海軍の空母艦載機は航続距離が短く、本来ならば爆撃のためには空母を日本近海に寄せる必要がありました。まさかそれより航続距離の長い、陸上で運用する爆撃機を空母から飛ばしてくるとは思わず、攻撃があったとしても翌日だろうと楽観していたのです。

 被害に関しては、のちの本土空襲に比べれば軽微なものでしたが、それまで戦勝気分だった日本に大きな衝撃を与えます。

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