「死者数だけが非常に多い」東京の交通事故“異常事態”なぜ? “ヤバイ事故”増加か
歩行中の事故は全年齢で“7歳”が最多 警視総監が小学校で横断歩行訓練
こうした異変の都内で、4月7日には警視総監による横断歩行訓練が、文京区の根津小学校で行われました。1年生2クラス52人の新入学児童に警察関係者50人が参加して、7歳児の交通事故から守るシンボル的な活動です。
訓練に先立ち、緒方禎己警視総監は子供たちに、こう呼びかけました。
「みなさんが交通事故にあわないために道路を渡る練習をしますが、その前にみなさんに守っていただきたい3つの約束があります」
・横断歩道の上を渡る
・信号をしっかり見る
・信号が青になっても、すぐに飛び出さない
信号が青になった直後に通過しようとする車両もあるため、新入学児童には「青になってもすぐに飛び出さず、右と左をしっかりみて、クルマが来ないことを確かめてから大きく手を挙げて渡る」ということが教えられているのですが、実は年齢を問わず歩行中の事故は、横断歩道外や信号無視などでも起きています。
また、緒方氏は保護者に対しても、こう呼びかけました。
「保護者にもお願いしたいことがあります。まずは、お子様といっしょに通学路を歩いて危険な箇所を子供目線で確認し、安全な登下校の方法について具体的に教えてほしいと思います」
東京都内の2019~2023年の5年間に発生した人身事故の中で、歩行中の被害に限定して年齢別に細かく区切ると、子どもの事故が突出していると、警視庁は分析します。
●歩行中の人身事故総数…2万4541人
・7歳児446人
・8歳児434人
・6歳児326人
・9歳児299人
上記は歩行中の事故に限定したデータですが、子どもの年齢が上がると自転車乗車中に遭遇するケースが多くなると言います。緒方氏は保護者にこう訴えます。
「保護者のみなさんが自らヘルメットを着用され、その姿を子どもたちが見て真似をすることで、ご家族全員の交通安全が確保されることを強く願っています」
小学生の事故は、自宅から500m以内の場所で起こりやすい傾向があります。身近な場所の危険なポイントでの安全確認の重要性を子どもに伝える続けることが必要です。
また、一方で車両の運転者はスクールゾーンでの制限速度や、登下校時に設定された時間帯通行規制を守ることが必要なのは言うまでもありません。
【了】
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。
>3つの約束があります
なんか現実を知らない人なのか…。
横断で危険なのは、飛び出しよりも「横断中」。横断開始時には「みえなかった」や「遠くにいた」車が横断している間につっこんできて、それを警戒していなかった歩行者がはねられる。
歩行者がはねられるのは、右からではなくてたいてい左からってのが現実。とびださないとか信号とかも気を付ける必要はあるが、一番気を付けないといけないのは、<横断中>だから。
とくに免許をもっていない子供は<車がどっちからくるか理解できていない>から、車がくる方向をもっと教えないと。
足がおそい子供や老人が片側一車線をわたりきるまでに、飛ばしている車なら200mくらい先からつっこんでくるから。そんな車は横断開始前に確認したって、見えないか、遠いから「大丈夫」と思うよ。