「普通席なのにちょっと豪華」な新幹線、実はグリーン車!? 指名買いしたい“乗り得座席”たち 自由席も豪華!

3人以上じゃないと使えない席!?

■山陽新幹線 700系7000番台 指定席
 700系「ひかりレールスター」の4~8号車も同じく2+2列です。コンセントがないことと、中間肘掛けを跳ね上げられないことで、「さくら」「みずほ」の座席の方がやや上と感じます。

 ただ、このレールスターによる「こだま」のうち、775・781・789・831・833・877・832・876号」の4号車は2+2列ながら自由席であり、割安感があります。全車自由席で運行される一部の「こだま」も同様です。座席自体はクッションが柔らかく、個人的には「さくら」「みずほ」よりも好みの座席です。

■山陽新幹線 700系7000番台 普通個室
 山陽新幹線「ひかりレールスター」と、「こだま」の845・856・858・860号のみ乗車できる4人用個室で、3人以上の乗車時のみ利用できます。座席間隔は通常の普通車指定席と同じく向かい合わせで2080mmですが、柔らかいソファ的な座席であり、座面スライド式リクライニングも備えます。大型テーブルとコンセントもあり、雰囲気は確実にグリーン車並みですが、料金は普通車指定席と同じです。

■山陽新幹線 500系 6号車指定席
 500系は4~6号車が2+2列配置で、主に普通車指定席ですが、特に6号車は元グリーン車の車両です。座席間隔は、ほかの車両が1040mmなのに対して1160mm。座席背面テーブルはありませんが、肘掛け内に折りたたみテーブルが備わります。折りたたみ式で大型なので、実用性十分です。

 グリーン車時代にあった枕とフットレストは撤去されていますが、リクライニング角度は大きく普通車の座席としては最高だと思われます。なお、元グリーン車座席の普通車指定席は「現美新幹線」「とれいゆつばさ」にも設置されていましたが、現存しません。

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山陽新幹線の500系(右)と700系7000番台(安藤昌季撮影)。

■東海道・山陽新幹線 N700S「S Workシート」
 一部列車の7号車に設置されたビジネス向きの座席で、利用には1200円の追加料金が必要ですが、東海道新幹線の画一的でない座席という意味では貴重な存在。3列座席が改装されて、中間座席が大きな仕切り板とテーブルとなっています。リクライニング角度はやや減ったものの、プライベート感もあり、オススメです。

 5月22日以降は、往復割引商品や早得商品にも対応するものの、「スマートEX」などのインターネット予約サービス以外では予約できないので、東海道・山陽新幹線の相互駅間以外では使いにくいのが難点です。

【了】

【写真】お得感!「元グリーン車」という普通車

Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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