「天下りではないか」道路会社の社長人事 やっぱり国交省OBばかりのナゼ 大臣どう説明?

高速道路6社の次期社長人事を一括して国が了承しました。その半数が国交省OBと明かされた会見で「天下りではないか」との批判も出ましたが、国交相はこれを否定。どう説明したのでしょうか。

いわゆる天下りではないか、という批判に斉藤国交相は…

 特殊法人と呼ばれた道路関係4公団が民営化されたのは2005年です。高速道路は税金を投入しないのが基本で、財政投融資などの公的資金で借り入れを起こし、高速道路利用者の通行料金収入で返済しながら運用します。巨額な借り入れと利用者負担軽減を両立させるためには、民営化による民間活力で増収することが課題でした。

 しかし、旧建設省出身の官僚が退任後に冷却期間を置いた後、社長に就任するというキャリアルートが定番化して、高速道路料金の引き下げにつながるような経営視点を持った人材の登用実績がありません。

 会見では自動車雑誌の編集長でもある神領貢氏から、人事は適切かという質問がなされました。これについて、斉藤氏は次のように答えています。

「いずれもその実績と経験手腕がそれぞれの会社において評価され社長に適任であると判断されたものと承知しております」

 公務員の天下りは2008年12月、麻生内閣で施行された改正国家公務員法によって、現職の公務員職員による退職者への「再就職あっせん」が全面禁止されました。内閣府に再就職等監視委員会も設置され、監視も行われています。これによって天下りはなくなったとされています。

 ただ国土交通省をめぐっては、そのOBが人事に介入した問題で、2023年6月に現職の航空局長が懲戒処分を受けています。これについても斉藤氏が言及しました。

「(改正法により)政府関係の特殊会社の役員についてもしっかりと第三者の目をもって客観的に検討するという、そういう流れにいたしました。制度の上でも、かつ現実も適材適所の人がなるように、いろいろな応募の方の中からいろいろな評価項目を設けて、評価点をやって客観的に選ぶというようなプロセスが生まれております」

「昨年もOBの問題もございましたが、いわゆる現役との関係、また昔いた役所をバックにした人事というのは、いま徹底的に影響力が排除されている。そういう仕組みになっております」

 さらに、「今回の人事は、そういう意味で、適材適所の人がなっていると、このように私は確信する」と強調しました。

 2005年10月に日本道路公団など道路関係4公団が民営化され18年。文字通り特殊な民間会社の形は続いています。

【了】

【高速道路各社の新たな社長(写真とプロフィール)】

Writer:

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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