「最短距離のブルートレイン」意外な使い方も!? 東京-北陸の“夜行列車”たち 急行は「深夜のホームライナー」

車両基地に回送するまで「いていいよ」マジか!

 JR移行後は「北陸」のサービス向上のためにB寝台一人用個室「ソロ」、A寝台一人用個室「シングルデラックス」の連結を開始するも、利用客の低迷、車両の老朽化を理由に2010(平成22)年3月のダイヤ改正で廃止されました。廃止直前のダイヤを見ると、下り列車は上野を23時3分に発車して、金沢には6時24分に到着。所要時間は7時間21分でした。

 なお「北陸」に関しては、「チェックアウトサービス」という面白いサービスが行われていました。これは、「北陸」の金沢着が朝6時半頃と早いために、金沢駅に到着した後も、希望者は車両基地のある東金沢駅に移動した車内で9時までとどまっても良いというサービス。金沢駅には普通列車に乗って無料で戻ることもできたため、朝10時からビジネスをスタートする出張族には好評でした。当時はあまり告知もされず、時刻表などにも掲示しなかったためか、1989(平成元)年から2年ほどでサービスを終了しています。

■もうひとつの雄、急行「能登」

 寝台特急「北陸」以外に、北陸地方に向かう列車として忘れてはいけないのが急行「能登」です。「能登」の運転開始は、「北陸」が寝台特急化された1975(昭和50)年。編成は、43系普通座席車5両、グリーン(座席)車のスロ62、そして10系寝台車6両+荷物車スニ41という13両編成でした。またこのほかにも、1965(昭和40)年から上野-福井間を信越本線経由で運転していた夜行急行「越前」が走っていました。

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急行「能登」。一時は福井まで運転されていた(画像:写真AC)。

 上越新幹線が開業した1982(昭和57)年のダイヤ改正では、並行する上越線を走る急行・特急列車が廃止・減便されましたが、東京エリア-北陸地方をつなぐ夜行列車は「越前」以外が存続。この際、「能登」は運転経路を信越本線経由に変更のうえ、客車を14系座席車・寝台車に変更しています。

【最高かよ!】急行「能登」にあった「サラリーマン歓喜な車両」(写真)

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