沖縄の「ポツンとSL」のナゾ “友達にも見せたい” 国鉄職員らが一肌脱いだ「記録」だった!
沖縄・那覇の中心にある公園の一角に木々に隠れるようにして1両の蒸気機関車が展示されています。戦後、鉄道が走ることのなかった沖縄になぜ大きなSLが残っているのでしょうか。
台湾や朝鮮半島、サハリンも走ったのに沖縄はゼロ
沖縄県の県庁所在地である那覇市の与儀公園に1両の蒸気機関車(SL)がひっそりと置かれています。ただ、沖縄県の鉄軌道は1945年以降については、21世紀になって開業した「ゆいレール」こと沖縄都市モノレールしかないはず。公園の一角にたたずむ、この蒸気機関車は何なのでしょうか。
与儀公園の蒸気機関車をよく見てみると、車体の前後左右に「D51 222」と記されたナンバープレートを付けています。ゆえに、この車両はD51形蒸気機関車222号機であることがわかります。
そもそも、D51形といえば国鉄向けに1115両が製造された日本最大の両数を誇る国産の蒸気機関車で、「デゴイチ」の愛称でいまだに親しまれている日本SL界の「巨人」です。
北は北海道から南は鹿児島まで日本全国で活躍したほか、台湾や朝鮮半島、旧ソ連(現・ロシア)のサハリン(樺太)でも使われました。しかし、沖縄にはD51の重さに耐えられる鉄路がなかったため、走ったことはありません。
では、そのような地になぜD51がポツンと置かれているのか、それには沖縄の本土復帰と、日本の鉄道開業100周年が大きく関係しています。
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