沖縄の「ポツンとSL」のナゾ “友達にも見せたい” 国鉄職員らが一肌脱いだ「記録」だった!

沖縄・那覇の中心にある公園の一角に木々に隠れるようにして1両の蒸気機関車が展示されています。戦後、鉄道が走ることのなかった沖縄になぜ大きなSLが残っているのでしょうか。

募金活動したら全国から集まった

 ところが、鹿児島から海路600km隔てた那覇市へ重さ90tのD51を運ぶためには莫大な費用がかかります。そこで、北九州の国鉄職員らが行ったのが募金活動でした。門司鉄道管理局を中心に「沖縄にSLを送る運動」が展開された結果、全国から1400万円を超える募金が集まりました。

 

 この活動によって、費用面での心配がなくなったことで、1両のD51が1973(昭和48)年初頭に鹿児島港から貨物船で那覇市へと送られ、与儀公園に設置されます。そして同年3月8日、関係者や市内小学生約500人が出席して「D51蒸気機関車譲渡式」が公園で開催されました。

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車体側面に残る「D51 222」のナンバープレート。1938年に国有鉄道小倉工場で製造された(乗りものニュース編集部撮影)。

 那覇市によると、D51形蒸気機関車(デゴイチ)が選ばれたのは、沖縄県の県花デイゴに因んだからで、222号機になったのは、覚えやすい番号だからだとか。なお、与儀公園への設置当初は、汽笛を鳴らしたり煙突から黒い煙を吐いたりといったことができたといいます。

 

 また、当初は「無償貸与」という形でしたが、1992(平成4)年8月5日に那覇市へ正式に無償譲渡されたため、現在は那覇市の所有物になっているそうです

 すでに、公園へ設置されてから50年以上が経過しているため、ところどころ錆び、ヘッドライトも自動車用ホイールで代用するなど経年劣化が進んでいます。しかし、沖縄県で唯一のSLであることは変わりません。これからも末永く大切に保存されることを望みます。

【了】

【設置当初はフェンスなし!】1976年の与儀公園「デゴイチ」を見る(写真)

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