路上の駐車帯「貨物車用」しか空いてない! 一般車が停めたら違反? 実は“1文字違い”で全く異なる!?

メーターもチケットもないけど「貨物車専用」これ如何に?

 ところで東京では最近、パーキング・メーターやパーキング・チケット発給機の設備がないのに、路上に駐車枠が引かれ「貨物車専用」と描かれたスペースを目にすることがあります。

 これは「貨物集配中の車両に係る駐車規制の見直し」として、場所と時間帯を限定して駐車できるようにした、2018年以降の新たな施策です。

 道路交通法では「貨物の積卸しのための停止で5分を超えない時間内のもの」を駐車の例外としています。

 これについては「5分までならクルマを止めて荷物の集配を行っても駐車違反にはあたらない」と誤解されがちですが、じつは「5分を超えない」が認められるのは「貨物の積卸し」です。そのため客先への集配作業については、たとえ5分以内でも「駐車」となってしまうのです。

 ただし現在は、道路交通法の制定時には多分想定外であった、貨物車による戸別配達が当たり前となり、杓子定規に取締りを行うと、経済活動に大きな影響が出てしまいます。

 警視庁による「貨物車専用」の駐車枠の設置は、その現状を他の交通を阻害しないという前提で認めたものと言えるでしょう。

 なお、そうした理由から、この都内の「貨物車専用」の駐車枠は「現に貨物の集配を行っている貨物車(ナンバープレートの「種別及び用途(分類番号)」が1、4、6、および8の貨物)のみ駐車が認められて、乗用車の駐車は駐車違反として摘発の対象となります。また貨物車であっても、食事や休憩での利用はできません。ご注意ください。

【了】

【違い分かる…?】これが「一般車が停めると違反」になる駐車帯です(写真)

Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)

1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。