新宿駅の風景から“何かが消えた”… 100年に一度?「西口から東口が見える」空前絶後の光景 再開発の全貌
小田急百貨店本店ビル跡には48階建てのビルが建つ
地上では、「西口から東口の新宿ルミネエストが見える!」と、ちょっとした話題になっているみたいですね。この光景も貴重です。なお、新宿ルミネエストはかつてマイシティと呼ばれ、もともとは1964(昭和39)年竣工の新宿ステーションビルです。東口の再開発も予定はされているのですが、西口と南口よりも後に開発されることになりそうです。
西口地下ロータリーは、開口部の中心に大きなスロープが建設されています。坂倉準三が設計した、メガネのようなロータリーの構造物は新宿のランドマークでしたが、気付いたら激変していました。
「新宿グランドターミナル」では、JR新宿駅をまたぐ東西自由通路「東西デッキ」が架けられます。このスロープが東西自由通路になるのかと思いましたが、西口広場の完成パースでは吹き抜け構造は変わらないものの、このスロープは描かれていません。スロープは東西デッキ工事の準備のため設けられた仮設構造物でした。仮設スロープを伝って、東西デッキの建設が行われます。
小田急百貨店本店ビルのあった場所には、高さ260mの地上48階建て高層ビルが建設されます。その後の予定では京王百貨店ビルとミロードを解体し、西口から南口まで至る中高層ビルの建設が始まります。
「新宿グランドターミナル」はまだ始まったばかり。全てのビルや広場などが整備されれば、今までの新宿駅とはガラリと印象が変わり、完成パースを見る限りでは開放的な空間が誕生します。全体の完成は2040年代を予定しており、あと20年近くはかかる見込みです。
【了】
Writer: 吉永陽一(写真作家)
1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。
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