発車時刻に遅れたら“置き去り”は本当? そもそも「車外に客出さない」場合も 高速バス「休憩」の変化

高速バスの運行中にトラブルが生じやすいシーンが、SA・PAなどでの休憩です。各社があの手この手で“乗り遅れ”を防いでいますが、そもそも客を車外に出さない事業者も。乗務員にとっても休憩は運行上ますます重要になっています。

開放休憩を「しないのが普通」だったワケ

 開放休憩をすれば、車内照明を明るくし発車時刻の放送も必要で、就寝中の利用者を起こしてしまいます。発車時刻に戻ってこない利用者への対応という課題もあり、開放しない傾向だったのです。かつて京王帝都電鉄(現・京王バス)/西日本鉄道の共同運行だった新宿~福岡線「はかた号」など極めて長距離の路線で1~2回の開放休憩が行われるのが珍しいという印象でした。

 現在は、私鉄系事業者でも、就寝前の23時台、または起床後の5時台に1~2回、開放休憩を実施する路線が増えてきました。

 なお、かつては夜行路線にも4列シート車両(ただし座席間隔がかなり広め)を使っていた西武バスやその共同運行先、またエアロキング(2階建てバス)のように3列独立シートでも隣の人を起こさないと車内トイレに向かえない座席がある車種を使う路線では、開放休憩がありました。続行便(多客日の2号車、3号車)に貸切バスなど4列シート車を投入する際なども同様です。

開放休憩したらしたで必ず浮上する「課題」

 2002年以降、高速ツアーバスとして後発参入した事業者は、開放休憩の比率が高めです。もともと4列シートの貸切バスをチャーターしてスキーツアーを企画していた頃からの流れです。ウェブマーケティングの普及により「バスを比較して予約する」時代に成長した各社ですから、開放休憩の有無や「深夜でもコンビニが営業」といった休憩場所の特徴をウェブ上に記載し、利用者の好みで選んでもらう姿勢の事業者もあります。

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開放休憩時はダッシュボードに発車時刻を表示するのがスタンダード(成定竜一撮影)。

 さて昼行、夜行を問わず、バス事業者にとって、開放休憩の最大の課題が、出発時の人数確認と、発車時刻までに戻ってこない利用者への対応です。

 最近の夜行路線には、通路と座席を仕切って個室風となるカーテンを付けた車両が増えました。カーテンの上部はメッシュになっていて利用者が戻っているか乗務員が覗き込むことができるのですが、特に女性客が就寝中の場合は気を遣うと乗務員は言います。

【乗務員“ココで寝てます”】高速バス「秘密の仮眠室」(写真)

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