「ここ本当に電車か…?」くらい快適!? 阪急初の有料座席「PRiVACE」試乗 終点で“斬新な動き”も
終点では「阪急だと斬新な光景」が見られる!?
クロスシートのプライベース車両は、列車の折り返し時に座席を転換しなければいけません。阪急電車の特急の座席転換といえば、座面はそのまま、背もたれだけが自動で一斉に動く様子で知られています。
しかし、プライベースのシート背面は硬い仕切りで覆われているため、背もたれだけを動かすことはできません。どうなるのかと思っていたら、自動でシート全体がぐるっと回転し、方向転換しました。機構としては珍しくない方法ですが、阪急で見ると、なかなか新鮮です。
この日は、鉄道事業者として初めて導入される子ども用ポータブルチェア「IKOUポータブルチェア」も紹介されました。これをプライベースのシートの上に、子ども用の補助シートとして載せて使います。ひとりで座れる7か月程度の乳児から身長97cm、体重16kgまでの幼児が利用できます。
ただし、ポータブルチェアには専用の改良が加えられているため、設置できる座席は4B、4C、5B、5Cの4席限定。もしこの座席がすでに予約済みの場合は利用できないため、ボータブルチェアを利用する場合は事前に予約しておいたほうが確実でしょう。
6月には大阪梅田駅と京都河原町駅にプライベースの座席を設置し、「座席体験会」が行われました。のべ約1万人が参加し、「座り心地がいい」などの声が多く、反応も上々だったそうです。また、7月13日と14日に行われる一般向け試乗会には、320名の募集に対し、約40倍の約1万2000名もの応募があったとか(募集は締切り済)。
21日から運行を開始するプライベース車両に乗るには、乗車券のほか座席指定券が必要です。座席指定券は一律500円で、乗車14日前からインターネットの専用サイトにて予約できます。予約ページは、7月9日13時からオープンし、予約受付も同時にスタートします。
なお、当日空席がある場合は、プライベース車内で直接購入することも可能ですが、その場合は現金もしくは交通系ICカードでの決済になります。
【了】
Writer: 鶴原早恵子(鉄道好きライター)
大人になってから急に鉄道が好きになったフリーライター。地元・京都中心に、時間ができればあちこち乗り&撮りに行きます。駅で行き交う列車や人を眺めているだけで元気が出てくる。ローカル路線、海が見える路線・駅、駅カフェが好き。
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