「自動車保険料、上げるってよ」審議前に漏れて“その通り”に 大臣「適切な情報管理を」

自動車保険料の値上がり・値下がりの根拠として損保料率機構が計算する改定の“案”。慎重に審議されるべきその案が、出た段階ですぐ流出、内容が一人歩きして、それが追認されるケースが相次いでいます。これでは保険契約者である自動車ユーザーに不利益を与えかねません。

「お話することは何もない」で返された

 しかし、機構は相次ぐ漏洩に無関心でした。理事会での決議事項が漏洩したことを問題にしないばかりか、そもそも理事会が開催されたことすら認めませんでした。

 この2つのケースについて、機構に情報管理のあり方について尋ねましたが「お話することは何もない」と回答しました。

 保険契約者を保護する制度を形だけのものにする情報漏洩について、どう考えているのか。鈴木俊一金融担当相は2024年7月5日の閣議後会見で、次のように話しました。

「機構および会員である保険会社は当然ながら情報管理を徹底すべきであると考える。監督する立場にある金融庁も適切な情報管理を求めていきたいと考えている」

 保険の純率や料率の計算には専門性が必要なこともあり、機構の常勤役員は、元国税庁長官の副理事長と機構プロバーの常務理事を除き、損害保険会社の出身者で固められています。機構のデータを利用する会員は損害保険会社です。

 仮に保険料が入札に関する公的財源に関わることであれば、入札そのものが取り消されるような事態です。保険契約者等の利益の侵害にはならないのでしょうか。

 また、鈴木担当相は機構の情報公開についても、次のように話しています。

「機構における情報公開のあり方については、適切な情報管理およびプロセスの透明性の両立させる観点から、機構においてしっかりと検討していただきたい」

 自動車保険の保険業界への信頼は、一連の騒動で揺らいでいます。本当にこのままでよいのでしょうか。大臣の発言を受けて機構は次のように話しました。

「大臣のコメントにつきましては弊機構として真摯に受け止めますとともに、金融庁のご指導のもと適切な情報管理について検討してまいります」

【了】

【実はビッグモーター事件の影響も加味されている!?】保険料「これだけ上がります」(画像)

Writer:

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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