道路がやけに「白っぽい」しかも「滑りやすい」ってホント? 確かにある“舗装の地域差” が牙をむく時

さらに「砂っぽい」「光る」舗装

 もちろん、滑りやすいとは言っても、一定の規格をクリアして舗装の材料に採用されているため、雪道のようにツルツルというわけではありません。しかし現実の交通環境では、そのわずかな滑りやすさの違いにより生まれる50cm、1mの制動距離の差が明暗を分けるため、無視はできません。

 これに加え、沖縄の道路をいっそう滑りやすくする要因があります。それは沖縄の気象、そして地理的要因によるものです。

 繰り返しになりますが、沖縄は本土をはるかに上回る日差しが照りつけます。また海からは塩分を含んだ風がつねに吹きつけます。こうした日差しと塩分で、アスファルト舗装の表面は劣化が進み、そこをタイヤが磨くため、光るような質感になっているところも少なくありません。さらに海からの風は砂を含んでいるため、場所によっては路面にうっすらと砂が浮いていることもあるのです。

 もちろん、道路管理者もこうした滑りやすい路面に手をこまねいているわけではありません。速度域が高く、より短い制動距離が求められる高速道路では、本土から輸送した骨材をアスファルト舗装に用いています。また国道においても、沖縄由来の骨材の混入率を下げた、黒っぽい舗装が比較的多く見られます。

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那覇市街地にはこのように琉球石灰岩の石畳になっている道路も。雨天時のバイクでの通行は要注意だ(植村祐介撮影)。

 一方、沖縄の道路延長の多くを占める県道、市町村道では、白いアスファルト舗装がほぼデフォルトです。それでも、信号の手前や下り坂、急なカーブなどでは、タイヤのグリップを補助するカラー舗装を随所で採用するなど、追突事故やスリップ事故防止の対策がとられています。

 ではこの白いアスファルト舗装は、実際にどのくらい滑りやすいのでしょうか。

【全く色が違う!!!】沖縄の「白っぽい舗装」と「フツーの舗装」の分かれ目

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