道路がやけに「白っぽい」しかも「滑りやすい」ってホント? 確かにある“舗装の地域差” が牙をむく時

道路の舗装が他の地域よりも“白っぽい”うえに“滑りやすい”と言われる沖縄。なぜこのような地域差が生まれるのでしょうか。実際走ってみると、確かに注意が必要かもしれません。

やはりご当地モノ! 沖縄の道路の“舗装”

 旅行で沖縄に降り立ち、那覇空港近隣でレンタカーを借りて走り出すと、東京や大阪とは段違いのまぶしい日差しを感じます。もちろん、沖縄は本州の主要都市よりもはるかに南にあり、また海に囲まれて空気が澄んでいることから、日差しそのものが強いことには間違いがありません。
 
 しかしもうひとつ、沖縄でのドライブがまぶしく感じる理由があります。それは、アスファルト舗装の「白さ」です。

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沖縄の道路のイメージ(画像:写真AC)。

 日本において舗装道路の主流となっているアスファルト舗装は、石油を由来とするアスファルトに、石や砂などの骨材、隙間を埋めるフィラーとしての石粉などを混ぜ、クルマによる荷重の分散や耐久性を高めたものです。

 このうち、重量の多くを占める骨材は、運搬費用がかさむことから、施工場所の近隣で採れる原材料を使用することが一般的で、本土では良質な砂岩などが選ばれ、用いられます。

 しかしそもそも海底が隆起して島となった沖縄では十分な砂岩が採掘できないため、アスファルト舗装の骨材には県内各所に産出する灰色の「古生層石灰岩」、白色または淡黄色の「隆起珊瑚礁石灰岩」が用いられます。つまり、サンゴ由来の成分を含んだ素材も使われていることが、沖縄のアスファルト舗装が白く見える原因なのです。

 そしてこの路面の白さは、まぶしさのほかにも、本土の舗装とは異なる部分があります。それは舗装路面の“滑りやすさ”です。この石灰岩を含む白いアスファルト舗装は、本土の黒いアスファルト舗装に比べ、路面のミュー(摩擦係数)が低く、滑りやすいのです。

 そのため那覇空港近隣のレンタカー営業所の一部では、ドライブにあたり気を付けるポイントとして「滑りやすい路面」を挙げ、利用者に注意を呼びかけています。

【全く色が違う!!!】沖縄の「白っぽい舗装」と「フツーの舗装」の分かれ目

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