驚短! JALで発生「成田→羽田の旅客便」なぜ出現? 定期便ナシの激レア路線…実施の経緯を聞いた
成田とフランクフルトを結ぶJAL便が、一度「成田発羽田行き」を同便名で運航したのち、羽田空港から改めてフランクフルトへと飛びました。定期便のない「成田発羽田行き」のフライトが実施されたのは、どういった理由からなのでしょうか。
「成田→羽田」実施の理由をJALに聞く
「成田空港のB滑走路からはフランクフルトまで直行する燃料を搭載しての離陸ができないため、定刻出発のうえ羽田空港に乗員交代と給油のための『テクニカルランディング』することとなりました。羽田経由便となったのは、弊社には羽田~フランクフルトという便の設定がないため、成田から出発して、羽田を経由する必要がありました」(JAL)
ダイヤ上におけるJAL407便のフライトは、午前10時30分に成田空港を出発し、14時間20分フライトしたのち、フランクフルトへ現地時間17時50分に到着するというものです。しかも、ただでさえロングフライトのヨーロッパ線ですが、2024年現在、ロシアとウクライナが戦争状態であるため、国内航空会社はロシア上空を飛ぶことができないことから、平時よりさらに長い時間飛んで行かねばならない状況となっています。
そのようななかで、2500mのB滑走路から離陸し直行するのは、滑走路の長さが足りないということでしょう。この状況下で成田とフランクフルトのアクセスを確保するには、今回の「羽田経由」が最適解で、安全を最優先したゆえに至った判断といえます。
なお航空機追跡サイト「フライトレーダー24」によると、今回の「成田発羽田行き」のフライトの飛行時間は、わずか19分。2空港は直線距離で約60kmしか離れていませんが、過去にもこの区間のフライトはトラブル時の臨時的な対応として行われたことがあります。ある意味、一部コアな航空ファンには刺さってしまうような“驚短路線”だったといえますが、狙って乗るのは非常に難しいといえるでしょう。
【了】
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