おーい衛星画像で丸見えだぞ 北朝鮮が“民間航空機”を目隠しして改造中 実はバレバレも狙いのうち!?
旧ソ連が開発したAWACSとは
AWACSとは、空中レーダー早期警戒システムのこと。地平線に邪魔されず地上レーダーよりもはるか遠距離を走査でき、航空機、船舶、車両、ミサイル、その他の飛翔体を長距離から探知し、友軍の戦闘機や攻撃機に情報を提供して指示することで、航空戦闘の指揮統制を行えます。基本的に味方制空圏内の奥深くで活動するため、地上レーダーより生存性も高いとされています。
Il-76をベースにしたAWACS(早期警戒管制機)は旧ソ連のベリエフ設計局が開発し、1978(昭和53)年に初飛行したA-50があります。同機を運用しているのは現状でロシア空軍とインド空軍だけです。ほかに中国へもA-50Iとして輸出が計画されたもののアメリカの圧力でキャンセルされています。中国はレーダーと電子装備を除いた機体部分を引き取って、国産でKJ-2000(空警2000)として完成させています。
A-50の詳細性能は不明ですが、センチメートル範囲で動作するレーダーステーションは、低高度では最大200?400km、高高度では300?600kmを飛行する戦闘機クラスの目標を検出できます。海上目標なら最大400kmです。同時追尾目標数は最大150機、同時誘導戦闘機数は10?12機とされています。
AWACSの開発や運用には高度な技術と経験が求められます。北朝鮮がこの技術を独自に開発できるとは思えません。2023年9月12日から18日、金正恩総書記が4年5か月ぶりにロシアを公式訪問し、プーチン大統領と会談したほか、宇宙基地や戦闘機工場、軍港など軍施設を視察しています。Il-76がフェンスに囲まれた整備エリアに移動したのはその直後でした。
そして2024年6月19日、今度はプーチン大統領が北朝鮮を公式訪問し、金正恩総書記と会談して両国関係は急速に深まっています。これら時系列を見ると、高麗航空Il-76のAWACS改造にはロシアの技術協力が入っていると考えるのが自然です。
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