台湾に現存「旧海軍の軍艦」が神様の廟とは!? 軍艦は電動仕様 安倍元首相の銅像も

戦時中に船と運命を共にした予備大尉が発言!?

 それから37年後の1990年、「保安堂」で執り行われた祭の場で「タンキー」と呼ばれる霊媒師が、本来は喋れない日本語で「私はみんなから崇められている海府尊神だ」「私は大日本帝国海軍の第三十八号哨戒艇の艇長で、戦争中に死亡した」「部下を郷里に帰すことができず悔やんでいる」と大声で語り始めたのです。

 当初は半信半疑だったものの、後に調べてみるとタンキーが発した話は全て当時の状況と合致。これまで崇めていた「海府尊神」は「蓬」の艇長だった高田又男予備大尉であると考えられるようになりました。

 以来、「海府尊神」は「海府大元帥」としてさらに崇められるようになり、1991年には「蓬」を模した「38にっぽんぐんかん」の模型が製作されます。この模型は、「海府大元帥と部下たちが、日本に帰れるように」と奉納され、神として崇められ始めます。

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「海府大元帥」としてさらに崇められるようになった「蓬」艦長の高田又男予備大尉(2024年、松田義人撮影)

 神となった「38にっぽん軍艦」の模型は、意以前訪れた際は、この模型は電動で稼働していました。LEDで船体の照明が光るほか、砲塔も上下に動いていました。現在も動くかどうかは不明ですが、手入れはゆき届いており、「保安堂」の関係者が大切に「38にっぽん軍艦」を祀り続けていることはわかります。

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