国内最大手「真っ赤なヒゲ親父」のオートバイ販売店 米投資ファンド買収で今後の経営は大丈夫か?

2024年9月24日、米投資ファンドがバイク販売最大手「レッドバロン」の買収を発表しました。同社は今回の買収によって社風を大きく変えることになるのでしょうか。レッドバロンのこれまでを振り返るとともに今後を推察します。

外資による買収で「レッドバロン」の何が変わり、何が変わらないのか?

 今回のベインキャピタルによる企業買収は、昨年(2023年)8月に創業者の杉浦さんが死去したことによる事業承継の問題が持ち上がっていたことと、2020年頃から巻き起こったバイクブームの終焉への対応が理由とされています。

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ツーリングのイメージ(画像:写真AC)。

 外資による買収ということで、ネットでは「顧客サービスの低下」を心配する声や「買収を機に社名がマッハバロンやガンバロンに変わるのでは?」などといった突飛な憶測が流れていますが、非上場企業の買収ということで交渉が円満に終わったものと予想されます。なお、現経営陣は続投する見通しであり、株式の一部を保有し続ける創業家と協力してデジタルトランスメーション(DX)投資などを進めて、成長を促進するとのことなので、経営体制には大きく影響しないでしょう。

 おそらくは「イントラネット検索システム」(店舗でのみ閲覧可能なクローズドのネット検索システム)を会員限定でオープン化し、いつでもどこでも在庫を確認できるようなシステムへと改善したり、時代遅れのペーパーを使ったやりとりなどを改め、利便性の改善と業務の効率化を図ったりするのではないかと考えます。

 また、レッドバロンの店舗は古びたものが多く、展示スペースも倉庫然としていて暗く雑然としており、女性客がひとりでは入りにくい雰囲気です。新たな資本の注入により、こうした店舗のあり方にもメスが入れられるのではないでしょうか。

【了】

【似ている?似ていない?】彼が「レッドバロン」の愛称つけられたドイツ空軍パイロットです(写真)

Writer:

「自動車やクルマを中心にした乗り物系ライター。愛車は1967年型アルファロメオ1300GTジュニア、2010年型フィアット500PINK!、モト・グッツィV11スポーツ、ヤマハ・グランドマジェスティ250、スズキGN125H、ホンダ・スーパーカブ110「天気の子」。著書は「萌えだらけの車選び」「最強! 連合艦隊オールスターズ」「『世界の銃』完全読本」ほか」に

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