「お尻から旅客機乗ります」ユニーク手法なぜ消滅? 胴体最後部ドアのメリットとは

かつての旅客機では、「エアステアー」と呼ばれる内蔵の階段を使って、機体のおしりから乗り降りする、ユニークな方法を取る機種がありました。この方法はなぜ見かけなくなったのでしょう。

普通は「左舷から乗り込み」

 旅客機で乗客が乗り降りするのは左舷(機体の左側)が一般的ですが、かつては“おしり”から乗り降りする機種がありました。機体に内蔵された「エアステアー」と呼ばれる階段を使った乗降方法で、いまとなってはユニークに思えます。なぜこの方法は見られなくなったのでしょうか。

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BAC1-11(加賀幸雄撮影)。

 旅客機で乗客が左舷から乗り降りするのは、客船が左舷から着岸し乗船と下船を行っていた頃の名残とされ、船では「port side」が船首に向かって左側を指す言葉として今に残っています。飛行機においては、空港で複数の機体が旅客ビルの前で横並びになることからも、乗客の出入りする側は統一した方が作業効率は良くなる利点もあります。

 しかし、1960年代はボーイング727や英国のBAC1-11のように、おしりから「エアステアー」を使って乗り降りできる機体がありました。これらはおもにジェット旅客機でも小型の機種で、機体後部にエンジンを付けた「リアエンジン式」だったことが、共通点として挙げられます。

 1960年代に長距離の国際線で使われた大型機ボーイング707やダグラスDC-8は、エンジンを吊り下げ式にして、主翼の「ねじれ」を抑えるメリットを主眼に置いて設計されました。しかし、主翼の下にエンジンがあるぶん、機体の全高は増えます。それに対して、小さな地方空港へ乗り入れる機体に求められたのは、当然小さな機体でした。

【写真】これが「お尻から乗り降り」できるユニーク機のドアたちです

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