JCT分岐したら“来た道へ戻ってる…!?” 新名神の「珍構造JCT」 合理的だけど「まさかその方向へ…」
分岐を間違えると簡単に「来た道へ戻ってしまう」という高速道路JCTが存在。その構造は苦肉の策ともいえそうですが、合理的でもあります。ただ分岐間違いには要注意です。
あるとないとじゃ大違い! なUターン路
亀山西JCTは「V」字の3方向の先にそれぞれトンネルが存在するため、「V」を「△」にするのは難しそうです。そのため、「V」の合流点から次のトンネルまでのわずかな区間に、ループ状のUターン路を建設することで3方向の行き来を可能にしています。
もともと「V」だけだった亀山西JCTをフル化したのは、地元の強い要望がありました。
東名阪道は亀山JCTの南で、新名神と並ぶ東西の大動脈「名阪国道」に通じています。東名阪道が通行止めになると、名阪国道方面の交通は一般道へ迂回せざるを得ず、周辺が大渋滞になっていたといいます。このため、亀山西JCTをフル化することで、新名神と東名阪道の相互迂回を可能にすることを求めていました。
実際、東名阪道は新名神の開通後も、名阪国道の交通を引き受けるため交通量が多く、渋滞することがあります。新名神の開通前に渋滞対策として、一部区間の路肩を潰して暫定的に片側3車線化していますが、新名神の開通後も、ここは2車線に戻していません。
開通から年月が経過した東名阪道はリニューアル工事も増えており、NEXCO中日本も新名神がその迂回路として使えることをアピールしています。四日市JCT-亀山JCT間を新名神(亀山西JCT)経由で迂回しても同料金だと、東名阪道の横断幕などでアピールしています。
ちなみに、亀山西JCTと同様の「Uターンランプ」は現在、宮城県の仙台北部道路と東北道が交わる富谷JCTでも新設工事が行われています。ハーフJCTをフル化する方法としては合理的なのかもしれません。
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