「100年前のモノだよ…?」 現役の“扇形車庫”に子どもたち大熱狂 何がイイのか聞いてみたら“ズバリ”な回答
鉄道車両基地に残る現役の「扇形車庫」が、台湾の観光スポットになっています。炎天下の中で固唾をのんで稼働の時を待つ子どもたちに混じって見学。102年前の鉄道施設に、子どもたちは何を思うのでしょうか。
102年前の扇形車庫が今も現役稼働中
客車や貨車を牽引する機関車の進行方向を変えるには、機関車の向きを変える必要があります。そのための転車台(ターンテーブル)を備えた扇形の車庫「扇形機関庫」が、各地の車両基地に作られました。現存するものはわずかですが、日本統治時代に鉄道がつくられた台湾に、現役で稼働しているものがあります。
扇形機関庫が残るのは、台湾中部・彰化県の彰化駅です。正式名称は「扇型機関区」ですが、多くの人が「扇形車庫」と呼称しています。蒸気機関車、ディーゼル機関車、電気機関車を収容する車庫は、台湾人の間で確固たる人気を誇り観光名所の一つとなっています。
彰化の扇形車庫が建設されたのは今から102年前、日本統治時代の1922年です。ターンテーブルから放射状に車庫まで線路が延び、庫数は12列。日本統治時代の技術力を感じる施設で、今日の台湾では古跡に指定されています。今も大切に守り抜かれる一方、現役稼働もしています。
ここは台湾鉄路(台鉄)が管理していますが、一般人の参観にも好意的です。後述する指定時間内であれば、機関区の入口で「安全管理誓約書」に氏名、住所、入所時刻を記載し、パスポートを見せれば無料で参観させてもらえます。
筆者はつい先日、約15年ぶりにこの扇形車庫を訪れました。以前訪れた際にも大人気で、特に「熱心な鉄道ファン」といった感じの見学者を多く見ましたが、今回の再訪ではその様子が変わり、大半が子どもか親子連れなどでした。
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