「新・青春18きっぷ」実際コスパどうなの? 新商品「3日用」を使い倒す“現実的なプラン”を考える【東京―四国編】

「青春18きっぷ」のリニューアルの中でも、とても気になる3日間用が設定。このきっぷで旅に出ると、どのような旅を楽しめるでしょうか。東京発で四国をめぐる旅を紹介します。

高速バス利用で観光の時間を確保する

 そして3日目。徳島を6時37分発(鳴門なら6時33分発)までに出発しないと、この日のうちに東京へ帰ることができません。3日目にしてもっともハードな移動になります。

 そこで、神戸行きの高速バス「阿波エクスプレス神戸号」(要予約)の利用をプランに組み込むことをおすすめします。高速バスを利用することで、うず潮の観潮船などの鳴門観光を楽しむ時間を確保することも可能となります。

 鳴門駅から観光地への移動は徳島バスの路線バスを利用。高速バスの「高速鳴門」バス停へは「高速鳴門バス停前」から徒歩約10分です。

 高速バスは渋滞などの不測の事態を考慮して、高速鳴門11時30分発の便には乗車しておきたいところです。また神戸市内の渋滞も心配なので、下車するのは「三宮バスターミナル」よりも、明石海峡大橋をわたってすぐの「高速舞子」をおすすめします。「阿波エクスプレス神戸号」の高速鳴門~高速舞子間の運賃は3100円、舞子着は12時21分です。

 高速舞子バス停と山陽本線の舞子駅は直結しており、駅まではエレベーターやエスカレーターの移動を含めて徒歩5~10分程度。ただ舞子には新快速が停車しないので、神戸まで移動して新快速に乗り換えが必要となります。舞子駅を12時33分発の山陽本線に乗車することで、22時40分東京駅着が可能になります。

 念のためダイヤ上の終電となると、高速鳴門13時30分発で高速舞子14時21分着、舞子14時40分発の山陽本線に乗れれば、翌0時26分に東京駅まで帰ることができます。

3日用でもお得度は高い

 上記の「東京→丸亀→大歩危→徳島→舞子→東京」プランを通常運賃で移動した場合は、JR乗車区間の乗車距離が1579.3km、運賃合計は2万4180円です。青春18きっぷ3日間用を使用することで、1万4180円もお得(高速バス3100円が別途かかります)になります。

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明石海峡大橋のたもとに位置するJR神戸線の舞子駅(画像:PIXTA)。

 改悪が騒がれる「青春18きっぷ」ですが、1万円で購入できる3日間用をもとにプランニングしてみると、やはりとてもお得なきっぷであることを実感します。

 次回は同じく3日間用とルールの変わった「北海道新幹線オプション券」を使用した北海道の旅のプランをお伝えする予定です。

【了】

【マジで修行…!!】これが「東京駅から1日で行ける範囲」(四国方面)です(地図/写真)

【激変!】新「青春18きっぷ」は本当に改悪? まだまだお得なきっぷ どんな旅ができるのか? 特例ルールや“限界突破”テクも紹介

Writer:

1972年埼玉県浦和市(現・さいたま市)生まれ。雑誌「旅と鉄道」元編集長。26年間にわたる編集プロダクション、出版社勤務において、編集者として400点以上の雑誌、ムック、書籍を制作。2024年に独立。

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