京王に有料座席列車導入計画 中央線に対抗か 新車登場の可能性も

京王電鉄は有料座席列車の導入を検討すると、その「中期3カ年経営計画」に盛り込みました。競合するJR中央線にもグリーン車が導入される計画があるため、サービス面での競争が今後、激しくなるかもしれません。また京王には有料座席列車に適していないロングシートの車両しかないため、新車が導入される可能性もあります。

充実する中央線のサービス

 京王電鉄は2015年5月8日(金)、「京王グループ中期3カ年経営計画(2015年度~2017年度)~向上と拡大に向けて~」を発表しました。

 そのなかで鉄道事業の収益力向上策として、具体的な内容は明らかにされていないものの、「有料座席列車導入の検討」が挙げられています。

 京王線と競合するJR中央線には現在、東京駅~八王子駅・高尾駅間で「中央ライナー」、東京駅~青梅駅間で「青梅ライナー」という、通勤需要を想定した座席指定制のいわゆる「ホームライナー」が運行されています(ライナー券510円)。そして2020年度からは、オレンジの帯を巻いた中央線の電車にグリーン車が導入される予定です(事前料金で平日50kmまで770円)。京王でも有料座席列車が導入されれば、競合する中央線のそうしたサービスへ対抗する形になります。

 現在、関東の私鉄では京急が品川駅から神奈川県の京急久里浜、三崎口駅へ座席定員制の「京急ウィング号」(着席整理券200円)を走らせているほか、東武は池袋駅から埼玉県の小川町駅へ座席定員制の「TJライナー」(着席整理券310円)を運行。京成も朝に成田方面から上野駅へ向かう「モーニングライナー」、夜に上野駅から成田方面へ向かう「イブニングライナー」を座席定員制で運転しています(ライナー料金410円)。

 また東武と西武、小田急では座席指定制の特急列車がホームライナー的に使われています。

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コメント

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4件のコメント

  1. ロングシート車しか保有していない大手私鉄が、京王だけとは思えないんですが…。東急とか相鉄とか…大手私鉄16社というからには、確か東京地下鉄も含まれたような…。記事の内容から言って、世田谷線とか、車端部のボックスシートを指しているとも思えないし、それとも最近はクロスシート車が出てるんですかねえ。新しい車両は良くわからないからなあ。

  2. 有料座席ということは八王子ライナーとかになるんですかね。そのせいで特急や各駅が影響受けて遅くなるなら
    本末顛倒だ。いつも思うんだが新宿行きの特急が調布駅であとからくる急行待ち合わせてじっと止まってるの
    おかしい。中央線とほぼ並行していて運賃が安いという利点をもっと活かして、前が詰まって止まること無いような
    工夫すればライナーなど不要だと思う。

    • 〉 新宿行きの特急が調布駅であとからくる急行待ち合わせて

      驚いた、そんなことやってるんですか。中央特快みたいに後から来て先に出る、ならわかりますが。

  3. そんなもんよりホームに屋根付けろよ