鉄道会社は「ゆりかごから墓場まで」 進む多角化

京王電鉄が葬祭業参入を発表するなど、鉄道会社の事業多角化が進んでいます。事業のなかには、鉄道とあまり関係のなさそうなものも。この背景には、なにがあるのでしょうか。

保育所、老人ホーム、そして霊園も

 2014年9月4日(木)、東京都に路線を持つ京王電鉄が葬祭業に進出すると発表しました。東京都八王子市の京王線北野前に2015年春、セレモニーホールの第1号が開業する予定です。

 将来的に日本の人口が減少していくなか、鉄道業の成長に大きな期待はかけられないのが現状です。鉄道会社の事業多角化は珍しいことではなく、特に鉄道業と関係の深い駅ナカなどの販売業、飲業、不動産業などではよく見られますが、近年では葬祭業など、事業の多角化がさらに進行。退潮傾向の鉄道業を補える、中長期的な収益源の確保を図る鉄道会社の方向性がうかがえます。

 大阪府と和歌山県に路線を持つ南海電鉄グループは、すでに両府県内で13店舗の葬儀場を運営しているほか、有料老人ホームも展開。また高野山の霊園にも販売協力という形で関わっています。

 先述の京王グループも葬祭業のほか、すでに有料老人ホームや、保育所などの子育て支援事業を実施。鉄道会社はいまや「ゆりかごから墓場まで」の総合生活企業になっているのです。

 高度経済成長期に特に発展した京王線沿線において、その鉄道を使っていた沿線の顧客が今後求めるものは何か。それを考えると京王電鉄の展開は、決して不思議ではないと言えるかもしれません。

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