日本が火を付けたファッションSUV 人気の背景は

日本が火を付けたコンパクトクロスオーバーSUV

 そもそも、コンパクトクロスオーバーSUVの市場を開拓したのは日本メーカーであり、その先駆車が1988(昭和63)年に登場したスズキ「エスクード」や、1994(平成6)年に登場したトヨタ「RAV4」。日本から世界に向けて発信され、注目を集めました。

 この流れにホンダも追従し、「CR-V」を発売。こちらも大人気モデルに成長を遂げます。またホンダは、のちにより都会的な「HR-V」を投入。日本では注目されなかったものの、欧州ではベストセラーを記録しています。こうした日本メーカーによる積極的なコンパクトクロスオーバーSUVの展開が、世界中のメーカーに火をつけたといえます。

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コンパクトクロスオーバーSUVの先駆けでもあったスズキ「エスクード」(上)と、欧州でベストセラーを記録したホンダ「HR-V」(下)。

 コンパクトクロスオーバーSUVは、実用面において、適度なサイズ、車高の高さが生み出す視認性と乗降性の良さ、そして同サイズのモデルよりも優れた積載性が特徴といえます。また現在では、昨今のエコ意識によるダウンサイジング需要と、商品に個性を求める消費者ニーズが上手くマッチング。その人気に繋がっているといえるでしょう。

 そしてメーカーサイドとしても、多目的に使えて走行性能も優れるだけに、世界各地のマーケットにも通用しやすく、人気のコンパクトカーカテゴリーの商品強化にもつながるので、積極的な展開を行っています。

 先日開催された「東京モーターショー2015」にも、スズキ「イグニス」やシトロエン「C4カクタス」など、来年の登場が予想されるモデルがありました。コンパクトクロスオーバーSUVの人気は、まだまだ続きそうです。

【了】

Writer: 大音安弘(自動車ライター)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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コメント

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4件のコメント

  1. サーフやパジェロ、エスクードがSUVのカテゴリ?って本当ですか?
    クロカン4WDでは?

  2. SUVの火付け役はRAV4やフォレスター、
    ファッションSUVはラシーンやCR-Vだと思います。
    なんか、記事を読んでて???って感じです。

  3. オフロード4WDとファッションSUVを分けているのはラダーフレームの有無と副変速機じゃないの? 
    そういう意味で現在の潮流を作ったのが、エンジン横置きのFFベースで作られたRAV4とCR-V、ちょい遅れてハリアーか。
    フレームがあって副変速機のあるエスクードはちょっと毛色が異なる(販売時期がかぶったのと、スマートなデザインでSUVっぽく扱われたけど)。

    記事が浅い気がする。

  4. 私は、この手のSUVに一体何の意味があるのか、疑問に思っています。
    コンパクトといっても3ナンバーサイズだから取り回しがいいわけでもありません。最低地上高は特に高いわけでもなく、4輪駆動もいわゆるスタンバイ式ですから、悪路走破性も一般の乗用車と変わりません。無駄に背が高いだけではないかと思っています。
    ハードクロカンにはそうなる必然性があったことを思うと、私はこの手のSUVには到底納得できません。