電池に充電して走る電車「DENCHA」、今秋デビュー JR九州

JR九州に、普通の電車が走れない場所でも走行可能な「DENCHA」が今秋、登場します。

一般的な電車が走れない場所でも

 JR九州が2016年1月29日(金)、導入予定の蓄電池を使って走る電車について、そのデザインなどを発表しました。

 819系という車両形式で、愛称は「DENCHA」。「Dual ENergy CHArge train」が由来です。すでに九州各地で普通列車などとして走行している817系電車をベースに、開発されました。

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JR九州が導入する819系架線式蓄電池電車「DENCHA」。搭載する蓄電池の電力でも走行できる(画像出典:JR九州)。

 この電車の特徴は、一般的な電車が走行できない場所でも走行可能なことです。

 一般的な電車は、線路上空にある架線からパンタグラフを使って車両に取り入れた電気で、モーターを駆動させることで走ります。

 そのため架線がない区間では通常、電車は走ることができません。そうした「非電化区間」では現在、一般的にはディーゼルカーが用いられます。

 今回、JR九州が導入を予定している819系「DENCHA」は「架線式蓄電池電車」というもので、架線のある「電化区間」ではパンタグラフを上げ、一般的な電車と同じように走行。合わせて、搭載している蓄電池に充電を行います。

 そして架線がなく、一般的な電車は走れない「非電化区間」でも、蓄電池の電力を使ってモーターを駆動。走行することができます。

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コメント

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4件のコメント

  1. 記事には書いてませんが、筑豊本線若松駅ホームに、烏山線烏山駅と同様、急速充電用の剛体架線が付くのかが気になりますね。行って戻ることを考えた
    らと思うと…。

  2. 電池で走れば架線がなくても早く走れるようになりますね。
    そうなれば非電化区間でも電気で走るようになり、原油の需要は低下し、サウジアラビアは破綻することになる。
    電池以外にもロシアやイランから天然ガスを輸入して天然ガス気動車も大いに検討しても良いだろう。
    因みに「DENCHA」をキリル文字に直すと「Дэнчы」(ыにしているのは男性形だから。)になり、正式名は「電池車両」になる。

  3. 下関から門司の関門トンネル区間もJR九州ですが直流電化のため未だに国鉄時代から引き継いだ交直両用車両が使われていてJR移行後に新造された交流専用車と比較すると古さは否めません。

    かといって関門トンネル区間のだけに新車も製造することも厳しいと思われますので、この区間にもこの蓄電池電車を投入して直流区間はパンタグラフを下ろして走らせるのも面白いかもしれません。トンネル区間の勾配はありますが距離は折尾~若松間より短いので不可能ではないと思います。

    下関駅に充電設備を造っても交直両用電車の新造コストよりは安いのではないでしょうか。

  4. ちゃっかり関門区間に乗り入れれば415系より最小単位ではしれる。あと指宿枕崎や長崎旧線や大村線ほか県都駅に乗り入れるローカル線の都市化が進んだ区間の近代化に有効だと思います。