日本企業には無理!? 縦置きVツイン作り続ける「イタリア最古の二輪メーカー」100年愛される理由どこに?
かつては国産バイクでも搭載モデルが多かったVツインエンジンですが、現在では世界的に減少傾向で、中でも縦置きVツインを採用するのはイタリアのモト・グッツィだけ。そんな縦置きVツインの魅力はどこにあるのでしょうか。
縦置きVツイン=モト・グッツィでしょ!
イタリア最古のオートバイメーカーであるモト・グッツィの歴史は、第一次世界大戦中にレーシングライダーのジョヴァンニ・ラヴェッリ、エンジニアのカルロ・グッツィ、大富豪のジョルジョ・パローディの3人がイタリア空軍に招集されて出会い、意気投合して「戦争が終わったら3人でバイクメーカーを起業しよう」と誓ったことから始まりました。
ところが、終戦直後の飛行機事故でラヴェッリは帰らぬ人となります。残されたふたりは亡き友との約束を守り、1921年にミラノでモト・グッツィ社を立ち上げました。現在も使用される鷲のエンブレムは、イタリア空軍の紋章である「アクイラ」をモチーフにしたもので、会社の起源を表すとともに、3人の友情が永遠であることを象徴しています。
モト・グッツィはイタリアメーカーの常で、1957年に撤退を表明するまでは様々なレースに参戦しており、横型単気筒のほか、水平並列3気筒やV型8気筒など、様々なエンジンを開発していました。その一方で、創業から1960年代中頃にかけての市販車は、小・中排気量の単気筒エンジンを主力としていました。
同社が大排気量の縦置きVツインエンジンを採用したのは、1965年の「V7(初代)」からで、このバイクが商業的に成功したことから、以後のモト・グッツィ製オートバイは縦置きVツインを搭載するようになります。
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