「ブルーインパルス」には必須!? 飛行機が劇的に安全へ! 米軍生まれの「夢のシステム」とは

近年、アメリカで航空機に関する画期的な安全装置が誕生しました。「Auto-GCAS」と呼ばれるその装置は、地面に激突しそうになる飛び方を、機体側が事前に予知し、危うくなると回避してくれるそうです。

飛行機が自動で地上衝突を回避してくれる!?

 しかし、近年になり、このようなパイロットに対する死の危険を克服するための技術が登場しました。それがロッキード・マーチンによって開発された「自動地上衝突回避システム(Auto-GCAS)」です。このシステムは、機体の姿勢、高度、速度、デジタル地形データなどをリアルタイムで分析し、地上衝突の可能性を予測します。機体が墜落の危機に陥った際には、自動的に機首を上げ(背面飛行の場合は水平に戻した後)、安全な高度に自動復帰させるのです。

Large 20250114 01

拡大画像

Auto-GCASの説明イメージ(画像:ロッキード・マーチン)。

 YouTubeでは、Gによる意識喪失からAuto-GCASで復帰したF-16の映像を見ることが可能です。「Auto GCAS」で検索すると出てくる当該映像では、マッハ1.1で降下中にリーダー機と思われるパイロットが「2番機、機首を上げろ!」と繰り返し警告するなか、自動的に水平飛行に戻る様子が映し出されています。

 アメリカ空軍では、Auto-GCASはまずF-16に導入され、F-22やF-35などにも順次適用されています。このシステムは、ロッキード・マーチン社製のF-16、F-22、F-35だけでなく、将来的にはボーイング社製のF-15やF/A-18といった戦闘機にも搭載されることが見込まれています。

 ロッキード・マーチンの予測によれば、Auto-GCASが導入されることで、今後15年間で34機の航空機、25人のパイロットの命が救われるそうで、23億ドルのコスト低減も見込まれるといいます。

 もしかしたら、近い将来、航空自衛隊も導入を決め、F-2やF-15といった戦闘機にも搭載されるかもしれないでしょう。

 こうした技術の進歩によって、21世紀後半にはG-LOCやバーティゴによる重大な事故が減少し、パイロットの安全性が飛躍的に向上していることを望んでやみません。

【見たことある?】これが最新戦闘機F-35のコックピットです(写真)

Writer:

1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. イラン海軍の潜水艦が「撃破される瞬間」捉えた映像が公開 3隻の無人ボートが基地を急襲 “米軍史上初”の攻撃
  2. ロシア軍の攻撃ヘリが「飛行中に急襲される瞬間」捉えた映像が公開 背後から「刺客」が忍び寄る
  3. フェリーが「浮上した海自の潜水艦」を発見!日本一深い湾の「レアな光景」捉えたショットが公開
  4. 「最新鋭旅客機」が駐機中に突如“崩れ落ちる”! 前脚が折れ機首が激突…「衝撃の瞬間」なぜ発生? 背景が明らかに
  5. 惨劇なぜ? 旅客機の客室窓が“上空で木っ端みじん” 「乗客の体が吸い出された」戦慄の様子が公開される
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  3. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号