実は現在進行形「カワサキの原チャリ」の魅力とは? 高排気量だけじゃない「小さなカワサキ」という“もう一つの世界”
高排気量バイクで知られるカワサキですが、125cc以下の低排気量モデルも意外と多くラインアップされています。そうした“ミニなカワサキ”を複数所有するオーナーに魅力を聞くと、いわゆるカワサキ像とは異なる世界観が見えてきました。
旧車パーツ入手は意外と「困っていない」
現在、玉田さんが所有するカワサキの低排気量バイクはAV50、KV75、90 TR、KS-II、そしてKSR110×2台。いずれも旧車ばかりですが、パーツなどはどのように入手しているのでしょうか。
「車種によりますけど、今もメーカーから支給される部品もありますし、これまでにある程度の消耗部品などはストックしてきたので、現在はあまり困っていませんが、ネットオークションを常にチェックすることは必要かもしれません。
また、ネットオークションでもさほど競うことなく落札できるのもカワサキの低排気量車の利点かも(笑)。
ちなみに今持っているKS-IIというバイクもネットオークションで新車の状態で売り出されていたのを買いました。新車当時の販売価格より低い金額でしたが、ほぼ競わずに落札出来ましたよ」(玉田さん)
玉田さん所有のカワサキのバイクの中でも、特に「日常のゲタとしては一番良い」というのがKSR110だそうで、これまで4台乗り継いだそうです。
「2サイクルのKSR-IIにも乗りました。国内最終型のKSR110プロにも一時乗りましたが、これはすぐに手放してしまいました。
初期KSR110を乗り継いだせいか、リニューアルされた部分に違和感を感じてしまったからなのですが、KSR110プロはクラッチもセルも装備されていてKSR110の完成形だと思います」(玉田さん)
これは特定モデルのバイクに乗り継いできた人にはよくわかる話です。最後に玉田さんは好みのバイクスタイルについてこんな話もしてくれました。
「僕は基本的に『周りが乗っていないバイクに乗りたい』という思いがあり、その点でカワサキの低排気量のバイクは自分の嗜好にピッタリ合っていると思います。
大きいバイクの楽しさもよく知っていますけど、低排気量車も単純に気楽で楽しいですよ。
また、これはカワサキに限らないことですが、バイクユーザーの多くがこれから高齢になっていくことを考えると、『ビンテージ原付』って特に支持を集める気がします。大きいバイクに乗れなくなっても小さいバイクに乗ったりいじったりするのは、かなり楽しいと思うので(玉田さん)
Writer: 松田義人(ライター・編集者)
1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。
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