日本の護衛艦輸出「一度はフラれた国」に再トライなるか 防衛大臣も前のめり!?「あれで終わったわけじゃない」が現実に

中谷防衛大臣は2025年1月7日、インドネシアのジャカルタで同国の国防大臣と会談を行い、そこで「日本からの護衛艦の輸出」が話題に上がったと報じられています。同国向けは過去に頓挫した経緯がありますが、可能性はあるのでしょうか。

護衛艦輸出を「あきらめていなかった」背景とは?

 実のところ筆者(竹内修:軍事ジャーナリスト)は2021年6月15日の乗りものニュースで「『日本の軍艦輸出しよう』…なぜ全然売れない? 性能だけでは× 鶏肉買って輸出した国も」という記事で、アフマド・ヤニ級の後継艦を日本が受注できなかった顛末について書きました。

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インドネシア海軍のアフマド・ヤニ級フリゲート(画像:アメリカ海軍)

 インドネシアがイタリアの提案を採用したのは事実なのですが、後日この記事を読んだ商社の方から「インドネシアに護衛艦を輸出する話、あれで終わったわけじゃないですからね」と言われて、その時は「は?」と思ったものです。

今回日本が行った提案は、アフマド・ヤニ級の後継ではなく、前に述べた「さらに水上戦闘艦能力を強化する」を狙ったもののようです。

 筆者は2022年11月にインドネシアの首都ジャカルタで開催された防衛装備展示会「インドゥ・ディフェンス2022」を取材しています。展示会には三菱重工業や防衛装備庁は出展しておらず、日本からは船舶の大きさ(級数)に関する登録・検査業務などを手がける日本海事協会のみが出展していたのですが、同協会の展示ブースにはFFMの模型が展示されていました。

 日本海事協会の方は「日本を代表するフネの模型だから展示した」と話していました。恐らくそれはその通りなのでしょうが、今からすると、当時からFFMの輸出交渉は水面下で続けられており、FFMを来場者にアピールする狙いで日本海事協会に依頼して、模型を置かせてもらっていたのではないか、とすら思えます。

【インドネシアにも?】日本から輸出されそうなフネ「新型FFM」とは?(画像で見る)

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