同じ会社の路線なのに80kmも離れてる!? 「日本一の“離れ小島”鉄道」を乗り通してみた 珍編成「JR/三セク/三セク/JR」

高知県を走る第3セクターの土佐くろしお鉄道。後免~奈半利間のごめん・なはり線と、窪川~宿毛間の四万十くろしおラインの2路線から成りますが、JR土讃線を挟み一体化しています。なぜ、このような形態なのでしょうか。

JR四国と土佐くろしお鉄道 車両の見分け方は?

 土佐くろしお鉄道所属の2700系は車号に「2730」「2780」と書かれており、側扉横の号車表示のところにJRマークがないので識別は容易。ただしそれ以外の外観や内装はJR四国2700系とほぼ同じなため、気づくことはまずないでしょう。

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2700系の車内(安藤昌季撮影)

 9時26分、窪川駅着。ここから土佐くろしお鉄道ですが、同駅発車時点で乗客は4両編成に計24人。かなり空いていました。窪川駅を出ると、四万十川が車窓右側に見えます。9時45分着の土佐佐賀駅で、2000系気動車の特急「あしずり6号」と列車交換しました。

 ここからは車窓左側に海が広がります。高所に線路があり、見晴らしは良好。川、海、山の景色がバランスよく、絶景路線だと感じました。

 9時53分着の土佐上川口駅で、「1号車がホームから外れます」と車内放送がありました。4両編成が“長い”ためです。10時4分、中村駅着。窪川駅からの43kmを37分で走るのですから、停車時間を含まない平均速度である表定速度は69.7km/h。ローカル鉄道としては高い水準ですが、線路も整備され、乗り心地は良好でした。

 中村駅では、同じホームの向かい側に宿毛行き普通列車が停車していました。自社オリジナルのTKT-8000形を使用した列車で、15人ほどが乗り込みました。

 こちらは1両ですが、車両中央の大きな3連窓が印象的です。測ってみると、縦100cm、横146cmもありました。あまりに大窓なので、窓上の荷物棚がありません。

 座席は転換式クロスシートとロングシートを組み合わせた配置で、転換式クロスシートの座席幅は96cm。1人あたり48cmですから、N700系新幹線のグリーン車と同じ幅です。少し固めですが、ゆったりとした座り心地でした。

 途中駅での乗降は、有岡駅で1人下車、平田駅で1人下車、2人乗車したのみ。新線区間だけあり高架が多く線形も良好です。終点の宿毛駅には10時37分に到着しました。中村~宿毛間は普通列車で最速30分、特急で16分ですから、表定速度は47.2km/hと88.5km/h。特急はとても高速です。

寝台車みたいな補助いすが…! ごめん・なはり線の特別車とは(写真)

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コメント

8件のコメント

  1. 高知県在住の者です.高知関係の記事が掲載されてうれしく思います.

    1枚目の写真ですが,2700系ではなく2600系の写真になっていることに気づきました.ご確認いただければと思いました.

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。

  2. かつての三陸鉄道(南リアス線と北リアス線)もJR山田線を挟んで離れていましたね…。

    現在は山田線区間も三陸鉄道に併合されました。

  3. 東京メトロは、ロンドン地下鉄も走らせることになったのでいちばん離れてることに。

  4. 掲載された写真は2600系で2700系ではないのですが

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。

  5. 画像2600系で草

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。