アジアのフランカー「全部同じじゃないですか!!」「よく見ろ全然違う」塗装だけじゃなかった その見分け方は?
ロシアの「フランカー」シリーズは世界的な傑作機として各国で導入されています。そのうちのひとつがベトナム。ただ、同国の「フランカー」はインドやマレーシアのモデルとは違うようです。
歩んだ道のりはF-15「イーグル」と同じか
「フランカー」シリーズの最初のモデルとなったのは、Su-27です。同機は、アメリカのF-15「イーグル」のような対空戦闘に特化した制空戦闘機として誕生しました。このSu-27の複座型をベースに対地攻撃も可能な多用途戦闘機、いわゆる「マルチロール・ファイター」として造り変えられたのがSu-30シリーズです。
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単座の制空戦闘機から発展した複座型の多用途戦闘機という開発の流れは、アメリカのF-15C「イーグル」をベースに生まれたF-15E「ストライクイーグル」と極めて良く似ています。
ただし、Su-30の場合は外国への輸出が前提で開発が始まっており、さらに国ごとで異なる仕様で開発されています。
インドへの輸出用として開発されたのがSu-30MKIです。Su-37の複座型をベースに機首部分にはカナード翼、エンジンノズルには推力偏向装置が追加され、空中での機動性が大きく向上しているのが特徴です。
さらに、当時のロシア軍の「フランカー」シリーズには搭載されていなかった高性能なフェイズド・アレイレーダー「N011M」を装備し、対空目標だけでなく対地目標の識別能力も備えています。これにより様々な対地ミサイルやレーザー誘導爆弾など、地上攻撃用の精密誘導兵器を使えるようになっています。
Su-30MKIは前述したようにインド向けに開発されましたが、同様にアルジェリア向けのSu-30MKAやマレーシア向けのSu-30MKMも製造され、これらをベースに開発元のロシアはSu-30SMという派生型を生み出し、自国空軍に配備しています。ちなみに、これらモデルはベースとなった「フランカー」と区別するために「フランカーH」という名称(NATOコード)が与えられています。
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