驚愕、兵士の護衛付き!? 国宝指定を受けた「ミグ戦闘機」とは 噂を確かめに現地へGO!
ベトナムでは、ミグ戦闘機を国宝に指定しているとか。一体どういうことなのか、展示されている博物館に行ってみると、当該機はなんと警備の兵士がいるほどでした。しかし説明を読むと、それは納得の理由からでした。
ベトナムの国宝制度は意外と新しい
ベトナムにとって、1960年代から1970年代にかけて長く続いたベトナム戦争は、国の成り立ちに大きな影響を与えた歴史的な出来事であることは間違いありません。だからこそ、そこで活躍した兵器を国宝として保存・展示する意義は大きいことだといえます。
ベトナムでの国宝制度の歴史は比較的新しく、憲法にその条項が追加されたのは2009年で、実際に指定が始まったのは2012年からとなります。以降は数年おきに10~30点程度の物品が段階的に追加されており、現在は294点(2024年までに指定された物)が国宝として取り扱われています。
国宝の大部分は美術品や絵画などの歴史遺産ですが、ここで紹介したような兵器類も一定数含まれており、1954年のディエンビエンフーの戦いで使われた37mm対空砲や、1972年のコントゥムの戦いで活躍した59式戦車、ホーチミン氏が使った作戦ノートなども国宝指定を受けています。
国宝品の追加は定期的に行われており、今後もベトナムの歴史に根ざした国宝現代兵器が増えて行くと思われます。
Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)
雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info
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