戦車って国宝になるの!? 10万両ある中で「最高待遇」を得た車体 じつは歴史の生き証人でした

ベトナムでは、外国製の戦車を国宝に指定しているとか。一体どういうことなのか、展示されている博物館に行ってみると、歴史的な経緯と、指定された理由を知ることができました。

同じT-54でも扱いの差、ありすぎじゃない?

 843号車は博物館の屋内展示スペースに展示されています。周りにはサイゴン陥落時の写真や解説パネルが並べられており、博物館としても目玉的な展示となっていました。また、付近にはベトナム軍の衛兵が常に立っており、その扱いはまさしく国宝といった感じでした。

Large 20250213 01

拡大画像

博物館の屋外に置かれたT-54B。国宝戦車よりは普通に扱われているが、解説パネルによればこの戦車も実戦に参加しているそうだ(布留川 司撮影)。

 一方、博物館の屋外にはベトナム軍とアメリカ軍の鹵獲(ろかく)兵器が展示されているのですが、そこには国宝戦車とまったく同じT-54Bが展示されています。こちらは雨ざらしの状態で置かれており、同じ戦車でも来歴の違いで扱いもまったく異なるようです。

 ちなみに843号車だけでなく、大統領官邸に突入した390号車も国宝に指定されており、こちらも現存しています。ただ、展示されているのは別の場所とのことで、今回は見られずじまいで終わりました。

 T-54Bの843号車が、このように衛兵付きで屋内で保存・展示されているのを見ると、ベトナム戦争が、ベトナムという国の成り立ちに多大な影響を与えた歴史的な出来事であることを改めて感じました。

 だからこそ、過去に自国でどんなことがあったのかを後世にまで語り継ぐという意味で、ベトナム政府が歴史の一場面に立ち会った兵器を国宝として維持する意義は大きいことなのだといえるのかもしれません。

【画像】これが南ベトナム大統領官邸に突っ込んだ瞬間のT-54戦車です

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス