ドライバーが気の毒すぎる…道路陥没に落ちても「自賠責保険の対象外」なぜ!? どこでも起こる可能性 “運が悪い”でいいのか?

埼玉県で発生した道路陥没にトラックが転落。同様の事故はどこでも起こる得る可能性も指摘されますが、ここでドライバーには自賠責保険が適用されない、厳しい現実があります。政府保障事業である自賠責、このままでよいのでしょうか。

政府保障事業の対象を考えなおす時ではないか

 自賠責保険の保障制度を担当する国土交通省保障制度参事官室の担当者も「道路陥没による事故は自動車事故ではない」と話します。

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陥没現場周辺の生活道路にも通行止めを知らせる看板が立つ(中島みなみ撮影)。

「道路陥没などの事故は、自賠責保険の加入車以外、例えば道路管理者などが相手です。損害賠償請求を行うことで補償されるのだと考えます」

 自賠責保険は自動車ユーザーの保険料を財源とする被害者救済制度なので、対象は厳しく制限されるべき、という考え方は理解できます。しかし、一方で国土交通省は「政府保障事業」という名目で、加害者のわからないひき逃げ事故や、自賠責保険に加入をしていない違法な車両が事故を起こしたケースで、被害者に保険料を支払う制度を作っています。保険契約者全体で保険金を立て替え払いし、加害者に後日、全額を請求する仕組みです。

 道路陥没などで被害者やその家族が損害賠償請求を行うことは、普通の自動車ユーザーにとっては重い負担です。政府保障事業が対象とする被害者は「交通事故被害で泣き寝入りをさせないため」の制度だと言います。その自賠責の適用を受けられない道路陥没の事故被害のケースはどう考えるべきなのでしょうか。

 自賠責保険を規定する法律は、その目的をこう書いています。

「自動車の運行によつて人の生命又は身体が害された場合における損害賠償を保障する制度を確立するとともに、これを補完する措置を講ずることにより、被害者の保護を図り、あわせて自動車運送の健全な発達に資することを目的とする」

 八潮市の道路陥没を受けて、全国で下水道管の緊急点検が行われています。このような未曽有の道路陥没はその典型ですが、設備の更新時期が一斉に到来することで大小の道路陥没が“どこにでも起こりうる”とすれば、この政府保障事業の対象を広げて「被害者の保護を図り、あわせて自動車運送の健全な発達に資すること」が、今こそ必要なのではないでしょうか。

 何より自賠責保険制度は自動車ユーザーが支える制度で、自動車賠償責任制度を担当する国土交通省が、道路行政も下水道行政も担っているのです。だから、任意保険に加入すべき、損害賠償を提起すべき、という自力救済の形は、自動車損賠賠償保障制度のアンサーにはなっていません。

【穴ヤバくない…?】間近で捉えた「陥没現場」の様子(写真)

Writer:

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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コメント

9件のコメント

  1. でも今回って、道交法まもって左折時にちゃんと徐行していれば、たぶん手前で停まれているよね……。

    もし映像みて「おれだってとまれない!」って人は、免許返納したほうがいいと思う。普段から危険運転していて、それが問題と思っていない人だから。

    「青は進め!」じゃなくて「ここは危険な場所、もし安全ならば通過していい」って意味なんだけど、勘違いしている人達は「青だ!優先だ!特攻だ!!!」なんだよね……(道路において、信号があるのはそこは他の場所より危険な場所ってこと。青信号が点灯しているってのは「安全でーす!」ではなく「注意!」を示すもの)

  2. この事故、トラックドライバーの責任じゃ無い訳から道路管理者からの賠償責任問う❓️または埼玉県の賠償責任の上でドライバーの賠償金を‼️この道路管理者❓️まさか国だったら❓️国家賠償にも考え方が⁉️何にしても人の命の件だから安く済む事、今無いだろうね⁉️

  3. 今回の事故は、道路あるいは下水道管理者の瑕疵によるもので国家賠償法第2条により補償されるべき事象として疑いがないように思います。自賠責保険に補償を求めるのは思慮不足に他無いと言わざるを得ません。

    このよう記事を配信するサイトに疑問を感じます。

  4. 道路陥没に限らず過失0の事故に自賠責や任意保険の対人対物は使えない。そもそも自賠責は相手方に対して使うものだし、トラックの運転手が自分で壊していない道路や下水道の修理費を払うわけじゃない。契約の内容にもよるが任意保険の人身傷害、車両保険、弁護士特約などは使えることが多いと思う。

    道路や下水道が公営であるこの手の事故は営造物責任(国家賠償法2条)の問題になる。一般の交通事故による不法行為責任(民法709)は過失責任、つまりミスがあるときに賠償しなければならず、人身事故では立証責任が転換されている(ミスがあったことを被害者が証明するのではなく、ミスがなかったことを加害者が証明しなければいけない)ものの過失責任であることには変わりないが、営造物責任は無過失責任であり設置管理にミスがなくても被害者に対して賠償される。この件はトラックや運転手に対してだけでなく看板や駐車場が破損した近隣の飲食店に対しても同じ理屈で賠償されると思う。

    営造物責任は記者のように行政に興味があって60年生きてる程度に人生経験があれば必ず見聞きしてるんじゃないんですかね。「任意保険に加入すべき、損害賠償を提起すべき、という自力救済」って最後に書いてあるけど、自力救済って法的手段に訴えずに相手の財布に無理矢理手を突っ込んでお金やキャッシュカードを奪うようなことを指すのであって、むしろ法律がある以上は司法手続きを経なさい、筋肉や鉛弾のような力ではなく言葉でそれを伝えなさいという考えが言うまでもなく当然視されている。権利は放棄することもでき、そこに国家権力は介入しないので、請求するかは自己責任なだけで自力救済ではない。

    県や市だって行政側が悪いってわかっていればいちいち訴訟にならなくとも議会(専決処分の対象になる程度に額が低ければ、議会ではなく知事や市長)を通して弁償してくれる。

  5. 何で自賠責だけで記事書くのか??いくらなんでも頓珍漢だわ。そもそも自賠責は自分が加害者になった時に被害者へ最低限の補償をするためのものだし、道路構造物は自賠責に加入してない、というかできないでしょ?だったら出るわけ無いのは当たり前。そんな頓珍漢な取材を自賠責機構にするなんて迷惑すぎるわ。だったら車両保険についても書くべきでは?

  6. 道路管理者の管理不足と言う方向でしか対処は出来ないだろうが、管理不足を立証するにはどれだけ予見できたかがポイントになる。検査によって危険な状態だと分かっていたなら管理不足と判断されるだろうが、そうでないなら例えば土砂崩れに巻き込まれたとか、崖から岩が落ちて来たとか、そういう不運な事故と同じ扱いになっちゃうんだろうな

  7. この記事の筆者、自賠責保険の意味がわかってるとは思えないなあ。今回の事故の被害者の運転手さんが誰かに損害賠償責任を負うわけじゃないでしょ。逆に自治体に損害賠償を請求する側だよね。

  8. 自賠責保険は あくまでも 加害者側が被害者救済の為の保険であり この場合 被害者は落ちたトラック運転手ではありますが 加害者側は 国または県になるので 国または県側の車両の事故であれば 自賠責の範囲内での補償は受けれます。

    今回の場合は 対象外です

  9. 記事2ページ目の文中「しかし一方で国土交通省は~被害者に保険料を支払う制度を作っています」と記載されていますが意味がよく分かりません。「保険料」ではなく「保険金」の間違いではありませんか?

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