特命米軍機、サミットで来日 「エアフォース・ワン」の陰で「最悪」想定

全長6kmのアンテナを持つ飛行機、その目的は…

「報復核攻撃」という最悪の事態にも対応するためE-4Bは、核爆発時に生じる電磁パルス対策が極めて厳重に施されているほか、12時間の滞空時間に加え、空中給油によって最大72時間の作戦能力を持っています。

 さらにE-4Bは確実に指揮を行うため、あらゆる波長帯への強力な通信能力を備えています。機体上部の特徴的な突起の内部には衛星通信アンテナを格納。また機体尾部には海中の原子力潜水艦に報復核攻撃指令を伝達するための、全長6kmにも及ぶ超長波アンテナを格納しており、E-4Bは必要に応じてこの長大なアンテナを展開し、曳航することができます。

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ロシア空軍のIl-80(Il-76VKP)空中指揮機。E-4Bよりも電磁パルス対策が厳重で、窓が全て取り払われている(写真撮影:関 賢太郎)。

 アメリカ以外の国においてE-4Bのような空中指揮機を導入する例はほとんどなく、唯一ロシアのみが、ソビエト連邦時代からイリューシン社のIl-80という同種の空中指揮機を導入。「全面核戦争」へ備えています。

 E-4Bは4機がアメリカ空軍へ導入されており、365日24時間、つねに万一の場合に備えてアラート(警戒)待機しています。E-4Bはまさに“アメリカらしい飛行機”の代表格といえるのではないでしょうか。

【了】

Writer: 関 賢太郎(航空軍事評論家)

1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。

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