おい、どう見ても空母だろ!→「いえ、護衛艦ですけど?」海上自衛隊が「コレぜーんぶ護衛艦!」と呼ぶワケって?

海上自衛隊では運用する艦を「護衛艦」と呼称しています。全く大きさも形が全く違っていたとしても、全て護衛艦です。このような呼称になった理由とはどんなものなのでしょうか。

実は艦隊の呼称から“護衛”が消滅!?

 というわけで、実は海上自衛隊では「DD」「DDH」「DDG」「DE」「FFM」という5種類の護衛艦が活躍しています。海外の海軍から見ると、多数の近代的な駆逐艦とフリゲートを運用し、さらにヘリ空母2隻と軽空母2隻を有する世界有数の海軍に映りますが、国内での呼称は今のところ全て「護衛艦」です。

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並んだ3艦は全て護衛艦扱い(画像:海上自衛隊)

 ただ、海上自衛隊での「艦隊」の呼び方に関しては最近、大きな変化が起きました。これまでは、さまざまな任務を帯びた護衛艦を束ねて「護衛艦隊」と呼んでいましたが、この護衛艦隊は2025年の3月の大規模な改編により、廃止されることが決定しました。

 今後は、「護衛艦隊」は「水上艦隊」という言葉に置き換えられ新設されます。一時は「護衛艦という言葉もなくなるのではないか」、との噂もありましたがこの件は海上幕僚長に「護衛艦という船自体の名称は残る」と否定されました。同改編は、「海自創設以来の大改編」ともいわれる大規模なもので、国際情勢の変化なども鑑み今後も細かい点が変化する可能性があるかもしれません。

【まるでSF!?】これが、海上自衛隊が開発中の“宇宙船みたいなステルス艦”です(画像)

Writer:

なぎはまな。歴史は古代から近現代まで広く深く。2019年現在はフリー編集者として、某雑誌の軍事部門で編集・ライティングの日々。趣味は自衛隊の基地・駐屯地めぐりとアナログゲーム。

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